2018.03.06

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

スティーブ・キャバレロと、彼のシグネチャーモデルたち

Vansのインドアパーク、通称 “ザ・ブロック”のマスターズコンテストで魅せるフロントインバート。

80年代にPowell Peraltaの看板ライダーそしてボーンズブリゲードの顔役として名声をほしいままにし90年代には自身のシグネチャーモデル第2弾であるHalf Cabという名作を生んでVansの歴史に大きな足跡を残した。スティーブ・キャバレロこそ、スケートコミュニティにとっての最重要人物である。

【VANS 50TH ANNIVERSARY】VANSとともにキャリアを重ねスケート史に残る名作を生んだ男。

Steve Caballero 1964年11月8日生まれ。カリフォルニア州サンノゼ出身。Vansに30年近く在籍し、スポンサーにもっとも忠実なプロスケーターとして知られる。アメリカ国内初のシグネチャーモデル、そして第2弾であるHalf Cabの生みの親。

Vansとの初めての接触は、スティーブ・キャバレロがまだ無名の子どもだった頃。Skateboarder誌に掲載され憧れたトップスケーター、そしてスケートパークで滑っていたスケーターがこぞってVansを履いていたことで、カリフォルニア州キャンベルのVansストアを訪れたのがファーストコンタクトだった。

「オレはスケーターになりたかったんだ。だからVansを履くしかないと思った。初めて履いたVansはOld Skoolでアンクルガードをつけていた。そして、PowellPeraltaに加入してからは、ステイシー(・ペラルタ)がVansのシューズをチームに手配してくれたからSK8-HIを履くようになったんだ」

しかし、1985年にVansからのシューズ提供がストップしてしまう。というのも、当時のVansではスケートよりもブレイクダンスやBMXの人気が強く、スケートチームすら存在していなかった。その後、『TheSearch for Animal Chin』の時代にステイシーからNikeのAir Jordanを支給され
るようになる。チーム単位でシューズサポートのディールを取り決めるというのがその時代のやり方だった。そして、Airwalkも同時期に台頭するも、どうしても馴染めなかったのだという。

「1986、87年頃、オレのボードセールスが絶頂だったこともあってVansがスケートの人気の再熱を知ったんだ。そして、シューズを提供してくれるだけでなく、ギャランティも支払ってくれるということになった。さらにはその直後、シグネチャーモデルのオファーも持ちかけられたんだ。
スケートコミュニティでは前代未聞の話だったから面白いということで受けることにした。実は話を進めるにつれて契約のトラブルなんかもあったんだけど、何とか進めることにした。そうしてオレのシグネチャーモデル、Caballeroが完成したのが1989年。大好評でみんな履き始めたのを覚えている」

その当時は、ちょうどバーチカルスケーティングが衰退し、急激にストリートスケートの波が押し寄せていた時代。若いスケーターたちもストリートでCaballeroを履いていたのだが、次第にトップを切ってミッドカットにするというトレンドが起きる。トップを切り落とした箇所にはステッカーやダクトテープが貼られ、くるぶしが痛まないように工夫された。

「そのトレンドに影響されて、オレ自身ミッドカットに切って履いていたんだよ。そして、数ヵ月考えた末に、どうせならミッドカットのシューズを作ろうということになった。Caballeroを半分、つまりハーフに切ってHalf Cabと呼ばうじゃないかってね」

そうして1992 年にHalf Cabが誕生。Caballeroのカラーウェイがマルーン/グレー、ブラック/グレーの2パターンしかなかったため、豊富なカラーバリエーションでのリリースとなり、サイド部分には自身が“ハーフキャブ”というトリックを決めるロゴが配された。このモデルが爆
発的ヒットを記録したのは言うまでもないだろう。

ここで、“ハーフキャブ”というトリックの由来についてもおさらいしておきたい。このトリックは、ハーフパイプなどで行うフェイキー180オーリーであり、1980年にキャバレロが発明したフェイキー360オーリー、通称“キャバレリアル”の半回転ということで“ハーフキャブ”と命名された。ちなみに、ハーフキャブを考案したのはキャバレロではなく、トニー・ホークとケビン・スターブである。

キャバレロが作り出した“フル”を“ハーフ”にして誕生したトリックとシューズ。それらは、どちらも当時と変わらずスケーターに実践され、重宝され続けている。そして、Vansに加入した1988年以来、キャバレロはシューズスポンサーを一度も変えることなく忠実にチームに在籍し続けている。

「そんなVansもブランド設立50周年を迎えた。これはクリエイティビティと情熱があったからこそ成し遂げられたんだ。Vansはスケートボードの本質を体現している。ブランドのルーツを忘れることなく50年もスケートとともに歩んできた。これこそ、Vansのスケートに対する忠実な姿
勢を物語っている」

SLIDER Vol.28

『PROPELLER』の撮影時に披露したリーンエアー。スムースなスタイルは今なお衰えることがない。

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