2019.05.30

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

バイク・スクーターもEVの時代②「02:CAKE」

 モーターサイクルのみならず、あらゆるモビリティにとって"軽さ"は絶対的条件といって過言ではないだろう。本誌前号でも登場したスウェーデン発の『CAKE』が開発したEVバイク「KALK」は、驚異的な軽さで、MTBとオフロードバイクの中間に位置する"L.E.Os(ライト・エレクトリック・オフロード・モーターバイク)"という新たなカテゴリーを切り開く逸材。

 そんなCAKEとはいったいどんな会社なのか? 世界中のメディアで取り上げられた情報はどれも興味深いものばかりではあるが、いまいちピンと来ない。何事も論より証拠。いち早くCAKEを取材してきた私、オンラインモーターマガジン『DRIVETHRU』の神保匠吾が、その実態を『E-MAGAZINE』のために、ご紹介させていただこう。

 CAKEはCEO、ステファン・イッターボーンが立ち上げたストックホルム発の電動オフロードバイクブランド。ステファンは90年代にIKEAを始めとする、スウェーデンを代表する大手企業のデザインマーケティングで頭角を表す。その後、ベンチャーとして立ち上げたスノーギアブランド『POC』を急成長させ、程なくして売却。そこで得た資金をもってCAKEを立ち上げる。社名の由来は、前身のPOC(Piece Of CAKE)のCAKEを抜き取り、彼のヴィジョンの集大成であることを示している。

KALK&:
KALKの公道仕様モデル「KALK&」がデビュー。フル充電で2~3時間の走行が可能となれば、日常のアシとして使うにも充分に考えられる。平日は移動手段に、休日は大自然を駆けるオフロードマシンに。マルチパフォーマンスを楽しめる電動マシンの登場だ。

 CAKEの本拠地はスウェーデンの首都、ストックホルムにある。我々が訪れたとき、彼らがテストライドのために案内してくれた場所は、市内のスキー場の頂上に建設中の専用テストコースだった。我々はそのスキー場を舞台にテストライドの許可を得た。

 KALKの操作方法は至極シンプル。電動ゆえに変速機はなく、スクーターと操作はほぼ同じ。軽量に仕立てられた電動マシンの素性は、想像以上に扱いやすい。デジタルガジェットと同じく操作のコツを掴んでくると、新しい世界が見えてくる。中でも、ハンドルバーの中央に備わるコントローラーで3つのライディングモードと3段階の回生ブレーキの設定ができるのだ。

 例えば、モードをエクセルと呼ばれるハイパフォーマンスモードにセットして、一瞬怖気づいてしまいそうなスキー場の急勾配をアタックすると、その軽さと俊敏なレスポンスの甲斐あって、まるでマシンが身体にフィットしたような感覚で、走破できてしまう。さらに回生ブレーキでは、2ストや4ストを模倣したモードがあり、シーンによって使い分けるだけでなく節電にも役立つのだ。

 限られた時間であっても、走り込んでいけばいくほどに、ライディングイメージが湧くマシンであることは間違いない。
このマシンとの一体感は、サーフィンやスキーといったフィジカルな感覚に、より近くなったように思えてならない。電動にまだ懐疑的なライダーをはじめ、いまだオフロードマシンに乗ったことのない新世代の人々にとっても、KALKは次世代の名馬になることだろう。

KALKは電動ゆえ静かであることは間違いないが、速度に比例してモーター音やタイヤと路面の摩擦音が高鳴り、体感速度により敏感になっていく。オフロードバイクに慣れているライダーなら、数時間も走りこめば、アクロバティックなライディングも可能だろう。

 
 
Text:Shogo Jimbo
媒体:『E MAGAZINE』 Vol.2

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