2019.06.04

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

バイク・スクーターもEVの時代④「オリジナルEVバイクで挑戦するプライベーター」

プライベーターとして、電動バイクのレースに挑戦を続ける岸本ヨシヒロ選手を2月、今季のマン島TTレースに向けセッティングを行っていたスパ西浦モーターパークに、訪ねた。

 2007年には東日本エリア選手権ST600クラスでチャンピオン、2008年にはSUGO選手権でST600チャンピオンを獲得するな
ど活躍し、その後方針転換をして国際レーシングライダーとしての道を歩み始めた岸本ヨシヒロ選手。

 そんな岸本氏が電動バイクに携わるきっかけとなったのは、カー用品メーカー「プロスタッフ」への入社だ。プロスタッフは1950年代に、みづほ自動車製作所とともに中型高級バイクであるCABTON(キャブトン)の製造に携わっていた会社だ。そんなことから、もう一度二輪事業を、という思いで、日本で初めての電動バイクチームであるチーム・プロッツァを立ち上げたのだ。

 2011年にマン島TTレースにTT ZEROクラスに初出場を果たす。その後、プロスタッフが二輪事業部を縮小するにあたってチームは解散するわけだが、そのチームを引き継ぐ形で、TEAM MIRAIを立ち上げ、マン島TTレースに2012年、2013年と連続参戦。その後2014年からは、パイクスピーク(パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム)への参戦も開始し、2015年にはクラス優勝。

 さらに2016年にはマサチューセッツ工科大学と共同で参戦、2017年はクラス2位を獲得。2018年は5年ぶりに再びマン島に挑戦するもリタイアに終わった。プロスタッフ時代にさまざまな試行錯誤を重ねてきており、岸本氏自身電動バイクに関わってすでに9年が経過している。

 大手メーカーがそれなりの資金を投入してバイクを作り上げるのとは大きく異なり、チーム・ミライは企業クラスター型と呼べる体制となっている。30社に上るさまざまな企業とコラボレーションをしながら、独特の立ち位置でマシンを仕上げ、レースを続けている。

 2019年はマン島とパイクスピークの両方に「韋駄天ZERO」で参戦の予定だ。電動バイクの魅力はトルク感、リニア感はもちろん、セッティング幅の広さで「ジェントルマンにもビーストにも、さらには女の子にもなる乗り物」と語る。それも瞬時にその味付けを変えることもできる。それこそが一番の魅力だ、とも。ただ、競技専用車ではなく行動を走行する市販車として売り出すのには時期尚早という…。この参戦からのフィードバックが形になり、我々が日常的に楽しめるマシンが登
場するのはまだ先のことのようだ。

 
 
Photograph & Text Yoshiaki Aoyama
媒体:『E MAGAZINE』 Vol.2

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