2019.06.20

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

太陽光とEVで楽しむ、サスティナブルな暮らし②

ブログの読者が集まって、EVオーナーズクラブを設立

 桑原氏は車種を問わずEVを活用する人々が集う『EVオーナーズクラブ』の代表者。2010年、一般へのリース販売が始まってすぐにアイミーブ(16kWh)を購入し、以来、スマートED、BMWi3、リーフ初期型、新型リーフなど国内外のBEVを乗り継いできた。

 アイミーブを買ってすぐにブログを開設。EVを活用するリアルな情報発信を始め、そこに集まる読者にもEVオーナーが次第に増えていったことが、オーナーズクラブ設立の契機となった。クラブでは会員が集まるオフ会だけでなく、自治体が主催するEV試乗会などにも積極的に協力。会員たちがボランティアで力を奮い、EVや再生可能エネルギーの活用普及に取り組んでいる。

 太陽光発電を始めたのは、現在の自宅を新築した2004年から。2009年に日本でも始まったFIT(固定価格買取制度)にもすぐ参加して、今話題の「2019年問題」の当事者ともなっている。

 発電の出力は約3.2kW。年間でおよそ3,000kWhを発電できる。発電した電気はオール電化の自宅で使い、余剰を電力会社に売っている。なにより、愛車でもあったアイミーブの年間走行距離が約2万4,000㎞、電費8㎞/kWhとして、「事実上ゼロエミッションを実現できること」が気持ちよかった。

 自宅ガレージには愛車として活躍中の新型リーフ(40kWh)とともに、車検が切れてナンバーを外した初期型リーフが置かれている。系統電力、太陽光発電、そしてEVを繋いだV2H対応機器(三菱電機製)をフル活用するために、初期型リーフはおよそ18kWh(容量メーターは10セグで推定残存容量は約76%)の大容量蓄電池として第二の役割を果たしているのだ。
 
 

東京都練馬区にお住まいの桑原さん。昔はアイミーブ、スマートED、i3と3台のEVを所有していたが(2014年)、歴代リーフの進化も評価している。BMWやVWのBEVはV2H非対応ということもあって、「現状はリーフ一択ですね」と話す。

富士山麓でオフグリッドの 農カフェを開きたい

 自然素材を使い、「珪藻土の壁を自分で塗った」など愛着の深い自宅ではあるが、今、思い切って売却することを考えているという。

「富士山麓でEVを定置型電池として活用するオフグリッドカフェを開く」という、野望とも呼びたい楽しそうな計画を実現するためである。

 オフグリッドとは、系統電力網から切り離した電力自給システムのこと。安定したシステムにするためには必要十分な出力の太陽光発電パネルとともに大容量蓄電池が不可欠で、かつては定置用蓄電池が高価過ぎて非現実的だったが、V2HでEVを蓄電池として活用すればリアリティが増す。今も「河口湖に広い畑を借りていて、毎週末には農作業に通っています。自分の畑で育てたオーガニックな野菜を使い、ゼロエミッション農カフェにする計画です」と桑原氏。オーナーズクラブの活動を通じて各EVメーカーとの交流もある。

「市販EVを何台も並べて、蓄電池として使いながら試乗もできるようにすると楽しいでしょ」と、様々な計画が頭の中で広がっている。

 またフォーアールエナジーが手がけるリーフの中古電池を活用した定置型蓄電池を置いて、理想的なオフグリッドスタイルを提言したいとも考えている。オフグリッドでいいんだという気付きが広がれば「たとえば、電線を引けないところにも家が建てられるようになる。生き方の多様性を広げるために、意義のあることだと思いませんか」と、桑原氏の言葉は熱い。

 早くから太陽光発電やEVを実際に活用してきた経験から「国の制度や企業がやることを待っているだけでは社会は変わらない」苛立ちを感じてきたという桑原氏。オーガニックなオフグリッド農カフェは、長年のEVライフで桑原氏が培ってきた理想を具現化する場でもある。

 とても素敵なことだと思う。桑原氏の野望が実現する日が楽しみだ。

 
 
Text :Yoshinori Yorimoto
媒体:『E MAGAZINE』 Vol.2

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