2019.08.01

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

創立30周年「ケアーズ」川瀬さんと選ぶヴィンテージウォッチ②

圧倒的なパーツとレーザー技術で修理も万全

 ケアーズ森下本店の3階は修理工房となっており、8人の時計修理職人がヴィンテージウォッチの修理を行っている。

 「お客様の中にはアンティークだと、部品がなくなった場合に修理不可能になってしまうのが不安だとおっしゃる方も多いです。私も時計の価値としては動いてこそと考えているので、弊社では膨大な数の修理用パーツと、レーザーを使った最新技術によってお客様の要望に応えています」。

 ムーブメントや文字盤などなど、修理工房の細かい引き出しに収まる数多くの修理用パーツは、すべてブランド別に仕分けされているが、このストックは川瀬さんがケアーズを始める前に買い揃えたものがたくさんあるそうだ。

 「数十年前に、実はアメリカの質屋で買い付けたカレッジリングを日本のラルフ・ローレンに卸していたことがあったんです。カレッジリングは当時、LAのトーランスやガーデナなどの質屋に売られていました。ある日質屋に行き、ふとお店の片隅を見ると時計のパーツが捨てられていたんです。

 当時は、壊れた金時計を質屋に持っていくとお金になりました。質屋ではケースの金だけ換金してしまい、残ったパーツは捨てていたんです。当時まだ私は時計屋ではありませんから、それが将来役に立つとは思っていませんでしたが、どういうわけかその捨てられる寸前の袋いっぱいのパーツを買っていました。こうした部品が、今やパーツ取りに使える宝物になりました」

 「仮にスペアパーツがなくても、ワンオフで作れるものは作りますので、パーツがないので直せませんということはありません。ただ、修理の仕方はとても重要です。例えば、ミラーのブラック文字盤などは傷がつきやすいので、きちんと文字盤をガードして針を抜かないとすぐに傷がついてしまいます。ヴィンテージ専門の熟練時計職人じゃないとこれはかなり難しいと思います。弊社で購入していただいた時計に関しては、どんなにレアな時計でも、万全な修理可能な体制を整えています」

森下本店3階にある、修理工房。ケアーズで購入された時計であれば、どんなレアな時計でも修理対応が可能。細かい引き出しいっぱいにあるスペアパーツが最大の武器だ。

熟練した時計職人は8人。この日は女性の時計職人も作業中。ヴィンテージウォッチには繊細な技術が要求される。

ケースの凹み歪みなど、以前では対応できなかった整形もレーザーなら可能。細かいポイントで細部の修正も可能。

まだ川瀬さんがケアースをはじめる前に購入したパーツたちが、メーカー別、パーツ別に細かくレイアウトされている。

 
 
Text:Soichi Kageyama
媒体:『VINTAGE LIFE』 Vol.21

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