モーターショーではコンセプトEVが花盛りで、地球温暖化問題も深刻。次のマイカーはEVと考えている方もいらっしゃるのではないだろうか?
EVといえば充電。購入の際には自宅で充電できるEVコンセントを設置すると大変便利である。EVのバッテリー容量にもよるが、夜のうちに充電しておけば朝にはある程度充電され、何よりガソリンスタンドに行く必要がない。ここでは、そんなEVコンセントの設置工事を実際にレポートしてみたい。
単相2線から単相3線化。200Vにすれば充電時間が半減
今回施工するのは、築42年の古家。電気事情はとても貧弱な単相2線の100Vというもの。200Vの電化製品が使えないうえに契約容量も30Aとあって、電化製品を一度に使えばすぐにブレーカーが落ちてしまうような昔ながらの電気事情。
今回、EVコンセントの導入にあたって、200Vを使えるようにすると同時に契約容量を40Aに変更して一度に使える電気量を増やす。200Vが使えるようになれば、送りだされる電気の力が2倍となるのでEVの充電時間を半減できる。そして契約容量を増やして一度に使える電気の量を増やせれば、EV充電中でもブレーカーが落ちることを気にすることなく、電化製品を使えるようになる。水で例えれば、蛇口から出る水の量を増やした上、さらにホースを太くするようなイメージだ。
そして200Vを使えるようにするためには単相2線から単相3線という仕様に変更する必要がある。単相2線と単相3線の違いを簡単に示したのが別図だ。単相3線式は赤・黒・青の3本の電線のうち、赤の電圧線(100V)と青の電圧線(100V)を利用することで100V+100V=200Vを得る仕組みとなっている。
対して単相2線はそもそも赤と黒の2線しか通っておらず、赤の電圧線(100V)と黒の中性線(0V)を利用するので100V+0V=100Vしか使えないということがわかる。


一般的に電気は、電柱から引込線を通って各家庭に送られている。この引込線とは電柱から軒先などに取り付けられている引込線取付点(黄または赤のチューブがついているところ)までをいう。写真の住宅側から出ている3本の線が今回敷設した単相3線式の幹線だが、このあと引込線取付点とつなぎ合わされることで電力メーター、分電盤を介してEVコンセントまで200Vが供給されていくのである。

今回EVコンセントを設置するにあたっては、川崎市で電気工事事業、発電事業、建築リフォーム事業を手がける株式会社イスズにお願いした。工事内容としては既存の単相2線の幹線を撤去して新たに単相3線の幹線を敷設。合わせて電力メーターと分電盤を一新するとともに、分電盤からEVコンセントまでのケーブルを敷設するというものだ。
EVコンセント設置にかかる時間そして一般的な料金とは?
作業は2日間に渡って行われたが、事前に現地調査を行っていたこともあって実質的には1日半で全行程が終了した。具体的に1日目は朝10時にスタートして時間の休憩を挟んで17時に終了。単相2線の幹線の撤去から単相3線の幹線の敷設、EVコンセント設置と専用のケーブル新設といった盛りだくさんの工程を2人で見事に終了させた。
2日目は室内にある分電盤の交換と通電確認作業を行なっていただいた。同時に2日目は東京電力の工事部隊が高所作業車を引き連れて到着。電柱から引き込み線までの設備を単相3線200V仕様にするべく、こちらもケーブルを新しいものに交換していただいた。

使用したメインとなる部材は幹線となるCVケーブル(太さ8スケア、3芯)とEVコンセント用に新設するVVFケーブル(太さ5.5スケア)。そしてそれらケーブルを保護するためのカバーであるPFD管と、パナソニック製のON、OFF機能を持つ縦長のEVコンセント、アースとアース線、配線をまとめ分岐させるためのプルボックス、そのほか雑材としてサドルと呼ばれる支持材や圧着端子など。
今回の気になる工事料金は合計21万円だが、作業の一部始終を見ており、夏の暑い中大変な作業量であったので、正直もっと金額はかかると思っていた。この金額はあくまで単相2線から単相3線にした場合の金額であるが、200Vを使っていなくとも、すでに単相3線が引かれている住戸も多いので、そういった場合は9万円程度でEVコンセントの設置が可能だ。
ちなみにEVコンセントの設置工事は工事会社の持つ経験やノウハウといったものが、EVコンセントの使い勝手や太陽光発電や蓄電池との連携、電気自動車からの給電といった将来的な拡張性、そして建物の防水などを含めた安全性に関わってくるので、今回、工事をお願いした株式会社イスズのようなEVに強い施工業者に頼めば間違いがない。ちなみに同社は会長と社長がそれぞれテスラに乗り、社用車はリーフという真のEV好き会社である。


築42年古家のコンセント工事(単相2線から単相3線化工事)
○幹線工事8万円(10㍍以内まで8万円)
・引込線取り付け点から配電盤までの幹線(CVケーブル:黒く太いケーブルのこと)の敷設工事です。
○分電盤工事3万5000円(分電盤はじめ資材一式と工事費の価格)
・洗濯機の上に設置した回路の箱です。
・単相2線仕様から単相3線仕様への変更に伴い、分電盤の交換が必要でした。
・EVコンセント設置のために専用ブレーカー新設。
○EV専用回路工事3万円(10㍍以内まで3万円)
・分電盤から玄関外のEVコンセントを繋いだケーブル(VVFケーブル)敷設工事です。
○EVコンセント設置工事15000円(EVコンセント等資材一式と工事費の価格)
・EVコンセント本体、盗電対応のための手元スイッチ追加、
○アース線工事5000円(銅の棒など資材費と工事費の価格)
○契約変更申請1万5000円
電気の契約容量の変更を代行する費用です。
○事前現地調査費用1万5000円
○諸経費1万5000円
合計21万円
*幹線工事と分電盤工事は単相3線が引かれている(200Vが使える)家庭では必要なし。また、アース線工事も、すでにアースを設置している家庭が多いので省略できるケースが多い。そうした住宅であれば、実質9万円で充電器の設置が可能となる。
●お問い合わせ先
株式会社イスズ TEL:044-814-3500(担当:吉川)
http://www.denkatsuplaza.com
↓↓↓編集カゲがイスズさんにお邪魔したときの動画はコチラ↓↓↓