2020.01.05
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大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

ユタの女性ハンター Lindsey Davis 【LIFE with FILSO...

いつの時代も変わらず、質実剛健なアメリカンプロダクトを作り続けている「フィルソン」。『LIFE with FILSON』は、アメリカの最新のファッション事情や、ローカルで人気の店、フィルソンを愛するアウトドアズマンを紹介する連載企画。連載6回目となる今回は、ソルトレイクシティ在住の美人ハンターを取材した。

ユタ州の州都ソルトレイクにて

銃大国アメリカでは、釣竿が並ぶように大量の猟銃がアウトドアショップで販売されており、大きなスーパーでだって猟銃が購入できる。

現在アメリカでは、16歳以上の人口の約5%がハンティングを実際にやっていて、そのうち約80%が男性だといわれている。

趣味としては余りに奥深く、外遊びの中でも余りに男らしいハンティングというアクティビティ。しかし、アメリカのハンティング人口の約20%を女性が占めているという事実は、日本人からすると少し驚きだろう。

ハンティングの目的や方法は千差万別。広大で多様性に富んだアメリカに典型的なハンターというのは存在しないが、ハンティングに興味を寄せる女性とはどんな人なのか? 今回は"フィルソンガイ"もとい、とある"フィルソンウーマン"に会いにユタ州ソルトレイクにやってきた。

環境活動家としての生い立ち

アウトドアアクティビティはもちろん、ガーデニングやファーミングも好きで、人との関わりも好き。彼女はアウトゴーイングで活気に溢れている。

リンジー・デイヴィスさん、彼女のことを一言で表すのは難しい。彼女は女性向けのアウトドア・アパレルショップ「WYLDER GOODS(ウィルダーグッズ)」のCEOであり、環境活動家であり、ライターであり、新人ハンターでもある。

彼女はロッキーマウンテンにも近いコロラドの出身。ガールスカウトに所属していたこともあって、子供の頃からアウトドアに触れて着た。UCSD(カリフォルニア大学サンディエゴ校)で環境と政治について学位を取得した後は、長い間NPOで働いていたという。

「子供の時に祖母がメキシコに連れていってくれたのですが、その旅先で、世界には綺麗な水が安全で健康的な生活が送れる環境ばかりじゃないことを知ったんです。自分の住んでいる国の隣国なのに。私が国際的な環境との関わり方について考え始めたのはそれからで、私の人生において、人間と自然環境のつながりを知ることは切っても切り離せないテーマになりました」

愛用のフライフィッシングの道具。「FILSONのTin Cloth Fishing Pack (¥49,500)は、釣りの最中に必要なものを全てまとめられるから楽なんです」

愛犬のオークリー君は1歳。まだまだやんちゃなお年頃だけれど、ハンティングドッグとして訓練中。

ユタに引っ越してくる5年前までは、北カリフォルニアを拠点としながら人と自然のつながりをデザインし、開発するプロジェクトを指揮。アメリカはもとより日本、メキシコ、スイス、アフリカ諸国でサスティナブルな環境システム作りに参加し、その時からパーマカルチャーを実践。ホームステッダーとして自給自足の生活への挑戦もしていたという。

「私は環境負荷の少ない建物作りにも興味があって、長いこと自分たちで作ったヤートに暮らしていました。その時に庭で家畜としてヤギと豚と鶏を育てて、フードシステムも含めた自然との関わり方についてより深く考えるようになったんです」

自宅の裏には小さな鶏の鶏舎が。ソルトレイクの自宅は市街地なので豚や山羊は諦めたけれど、それでもホームステッドを実践したいという彼女の熱意が感じられる。

生みたての卵を回収。「鶏を飼って以来、卵を買うことはなくなったわ」

「ウィルダーグッズの立ち上げの為にソルトレイクシティのに引っ越し、庭でブタを飼えない状況になり、一旦は自然ぐらしとは距離ができました。私は北カリフォルニアの生活も好きだったけど、その一方で、やはり家畜の面倒を毎日欠かすことなく見なければならないという大変な側面もありました。当然なんですけどね。でも仕事もそうだし、バックパッキングや旅にも出かけたいというジレンマとも戦っていたことも事実です」

家畜を育てることで食料としての肉を得る事についての理解を深めていた彼女は、新しいライフスタイルでのフードシステムの関わりについて考えた末、以前から気になっていたハンティングに興味を持ったのだった。

自然をより深く理解する、手段としてのハンティング

枯葉や庭から刈った芝は畑で使う堆肥の材料に。バックヤードは彼女の実験場でもある。

「ちょうどそんな時期に、ハンター歴25年で後に私のハンティングの師匠となる友人に出会いました。彼の家に行った時に様々なジビエのお肉を見せてもらって、私は興奮して『私とハンティングに行ってくれない?』と自分でもびっくりするくらい突然彼にお願いして、ハンターになる決意をしたんです(笑)」

それは興味が行動に移った瞬間で、それから彼女はハンティングについて調べ始め、ライセンス取得に動き出したという。

2年前に仕留めた、今までで狩った中で一番大きな鹿のトロフィー。小ぶりに見えるがユタではかなり大きい部類だという。

ユタ州のハンティング事情

リンジーさんがライフルハンティングを初めて、この冬で4シーズン目。「野生獣の行動を推測して、彼らを発見して、実際に仕留めるのは本当に難しい」というのが今の所の彼女の感想だ。

「私にはシーズン中に1頭か2頭仕留めるのが精一杯で、昨シーズンは1頭も獲れませんでした。1頭からとれる肉の数にも限りがあるので、夫や友人におすそ分けしていたら直ぐに無くなります。なので、結局日常的に私たちの食卓に並ぶお肉は買わざるを得ないのが今のところの現状なの」

筆者が持つアメリカのハンティングのイメージだと、年間たくさんの猟果があるものだと思っていたが実際はそうでもないらしい。というのも、ユタ州、特にソルトレイクシティ周辺では、ライセンスを持っているといえど、狩猟できる期間がかなり限られているそうなのだ。

彼にはポインティングと回収を仕込み中。実は首輪はFILSONのもの。Webbing Collar ¥8,250

地域によって違いはあるようだが、自分がハンティング出来るエリアは毎年抽選で決まる。生息数に合わせて狩猟者数や狩猟可能頭数に制限が設けられており、自分の希望通りのエリアでハンティングをするということはかなり稀な事。彼女が申請したエリアは当選確率20%しかないのだという。

さらに驚きなのは狩猟日数の制限。彼女の許可されているエリアでの、ライフル猟の期間は年間たった9日間。決められた日程での連続9日間しかハンティングができないのだ。

日本でもアメリカでも狩猟者がお金を払って、それで自治体・猟友会が狩猟鳥獣の管理をしているのは変わらない。日本でも基本的に3ヶ月間はハンティングができるのに、まさかアメリカでこんなに厳しい取り決めがされているとは夢にも思わなかった。

ハンティング人口が多く土地が広いアメリカなら、もっと狩猟に関しての制限がないかと思っていたのだが……どうもそうでもないらしい。

「例えばモンタナ州や他の州であればもっとエリアも広くて動物の数も多いので、期間も長く制限が少なくハンティングができるのですが、ソルトレイクシティ周辺でライフル猟をしようとするとストレスフルなんです。しかし、アーチェリーでの猟なら1ヶ月間猟期があるので、今シーズンからライフルに加えて、そっちも挑戦してみる事にしました」

殺傷力が高く100m先からでも狙えるライフルと違い、ボウハンティングの射程距離はもっと短く、特にリンジーさんが使うようなトラディッショナル・ボウの射程は数十mなのだという。気がつかれないように獲物に接近するというのもこれまた難しいが、ノックダウンパワーが少ないので、的確に急所を捉えなければ、自分の危険が伴う。

アーチェリーの中には大まかに二種類。近代的で威力の強いコンパウンドボウと、昔ながらのトラディッショナルアーチェリー。全米のハンターのうち、アーチェリーハンターは10%未満で、その中でもトラディッショナルなモノを使っているのは20%未満だと言われている。

リンジー流、ハンティングとの向き合い方

裏庭に設けられた鹿のデコイを目指して練習。弓をひくのは結構力が必要で、連投していると腕が震えてくるそう。

「ロングボウは昔ながらの道具なのでチャレンジングですが、その分野生獣とフェアに戦えるという見方もできます。また、ハンティングをしていると肉を得るという原始的な行為について考えることがあるのですが、人間の生活の根本でもあったそれが、どのように変化して現代のハンティングに繋がっているか? そういったハンティングの原点に触れることにも興味出てきたんです」

コロラド州のPoison Dart Bowsに注文し、ハンドメイドされたロングボウ。数種類の木から構成されたその姿は美しい。 Logger Mesh Cap ¥6,050

ミステリーランチのロゴが刻印されたレザーのクイバー(矢のホルダー)は、彼女も編集に携わっているハンティング雑誌「モダンハンツマン」の取材の際に制作されたもの。

この秋のモンタナでのハンティングトリップに向けて、半年ほど自宅で練習を続けてきたというリンジーさん。しかし、そのレッスン法は、彼女のハンティングスタイルと対照的にとても現代的。なんとオンラインレッスンでアーチェリーの指導を受けているという。

「私もオンラインで学べるとは思ってなかったの。でも、通信講座だからこそ優秀な人に教えれもらえるという利点もあって。講師はオリンピックアメリカ代表のコーチを務めていた人。レッスンの動画を机で見ては裏庭で練習してと、何往復したかわからないわ(笑)」

毎日毎日練習をしていたため、弦が押し手に当たって、右腕にはアザがある状態が続いたらしい。

これは誤った思い込みだが、筆者はアメリカでは食肉を求めないスポーツハンティングも行われているイメージがあった。しかしリンジーさんによると、アメリカでも食肉および何か特別な必要性がない、娯楽射撃目的の狩猟は違法とされているという。

彼女や、彼女たちのコミュニティーでは、野生から美味しい状態で肉をを得ることに特に重きを置いてハンティングをしている。
おいしいジビエを得るということは射撃技術の向上も必要だし、どのように獲物を探し、どのように獲えて、どのように運搬して処理するか。ジビエを無駄なく美味しくいただくために何をすべきかを考えることは、良い学習の機会になるというのが彼らの総意だ。

彼女の話を聞いた上で、全米で女性のハンターの増加傾向にあるというのは、アウトドア市場のボーダーレス化もあるが、根本には食や自然環境に意識の高まりという側面も大きいのかもしれないと感じた。

愛車である2001年製の初代トヨタ・タコマと。この時代のタコマは小ぶりで山道にアクセスする時に進化を発揮。

自然との付き合い方をポジティブに発信するショップ「WYLDER GOODS」

フィルソンのToto Bag With Zipper(¥34,100)やベストはフィールドのみならず日常でも活用。もう一匹の愛犬のモカは、リンジーさんとカヌーに乗るのが好きらしい。

外遊びが好きな一人として、積極的に自然環境を知ろうとしているリンジーさん。彼女は自分の経験や活動を通して培った意思を、ライターとしての活動やウィルダーグッズのサイトで発信している。

ショップのコンセプトはアウトドア好きな女性のための、持続的で環境負荷の少ないアパレルEC。
それまでのアウトドアウーマン向けのアパレルは、デザインが過度に女性的だったり、ピンク色だったり、かと思えば逆になんの味気もなかったりと、実際に彼女たちが着たいと思うものが少なかった。だから彼女たちは、彼女たちのセンスで良いと思えるものを提案する余地があると思ったのだ。

「それと同時に、利益企業としてどうやって自然保護をするか。どうしても何かを消費しながら生きて行かなければならない現代社会でも、購入するものの選択でどのように自然に害を与えないか。それを考えた末、商品は例えばリサイクル素材であったり、フィルソンのように長く使えて結果的に環境負荷が少なくなるものを取り扱うようにしているんです」

カリフォルニアはサンタクルーズのブランド「Bri Boi」によるハンドメイドアクセサリー。ショップで人気のローカルブランドの1つ。

彼女たちの目的は、ウィルダーグッズを只のオンラインショップとしてではなく、ポジティブに自然との関わり方を提案するメディアとしても活用すること。

「NPOではずっと1つのテーマを掘り下げて自然環境の問題を解決してはいたのですが、いくらNPOとして世間に訴えかけても多くの人にその思いが届きにくいと感じました。例えばパタゴニアのように非営利団体でない営利企業でも自然環境保全に対する活動を行っている。私は、ブランドやアウトドアメーカー、有名人でもなんでも、とにかくアウトドアの分野ででリスペクトされていてポジティブに環境保線の訴えられる環境があれば、もっと広く深く私たちのメッセージを伝えられると思ったんです」

この想いに賛同してくれた彼女の親友でメディア・プロデューサーのジェイミーさんと共に、ウィルダーグッズは運営・活動中。彼女らのwebの「THE JOURNAL」のカテゴリーを開けば、様々なアウトドアウーマンの自然との関わり方についての独自取材の記事を読むことができる。

情熱に溢れたリンジーさんの活動を、ぜひサイトを通してチェックしていただきたい。

【Information】
 Lindsey Davis
 Instagram:@lindsey.browne.davis

 Wylder Goods
  https://www.wyldergoods.com/

☆FILSON商品の問い合わせ
 Filson Tokyo Store
 Tel:03-6416-0768
 Website :https://filson.jp/
 Instagram:@filsontokyostore (リンクはコチラをクリック)
https://www.instagram.com/filsontokyostore/?

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