2018.02.14

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

週末は4坪のタイニーキャビンで過ごす

キャニオンは平地と違って太陽が山に隠れてしまうので日没時間も早い。しかし木々の間からさす漏れ日がキャビンに当たり、最高の演出を生み出す。デッキの反対側には大きな扉があり、開閉が可能。

大都市LAには観光スポットがたくさんあるが、街からクルマを30分も走らせれば、セドナよりも気軽で、もしかするとセドナ以上に癒される スポットがある。そんな渓谷に自分でキャビンをつくった、ある男の話。

TOPANGA CABIN

LAの観光スポットとして有名なサンタモニカ。ビーチやショッピングにはもってこいの街だ。そんな都サンタモニカのすぐ裏手に、長さ約50キロ以上も北西に広がるサンタモニカマウンテンがあり、岩山の渓谷、トパンガキャニオンが広がっている事をご存知だろうか?
 
トパンガの名は先住民の土地Tongvaから由来し、1920年代からはハリウッドスターの週末避暑地として多くのキャビンやコテージが建てられた。アクセスの良さもあり、現在でも多くのミュージシャンやフィルムメーカーなどが住んでいる。
 
そのトパンガキャニオンに魅了された一人の男がいる。Mason St. Peter。生まれも育ちもカリフォルニアで、幼い頃はスケートボードに熱中し、大学では建築を学んだ彼は、現在サンフランシスコとLAをベースに活動する建築家でもあり、奥さんとセレクトショップ「GENERAL STORE」も経営している。多忙な日々を送るメイソンはSFとLAを毎週のように行き来しており、あるとき友人のトパンガにあるスタジオへと足を運んだのが出会いだった。
 
クルマなど人工的な音が一切なく、ただ鳥の鳴き声だけがさえずるピースフルな渓谷を見て一瞬で虜になってしまい、LAで住むならここだ!と決めたメイソンは、すぐに敷地のオーナーに交渉を試みた。もちろん即決でキャビンを建てる事なんて出来なかったが、交渉の甲斐もありその後了承を得、着工することに。
 
だが着工といっても、デザインも工事も本人の手。友人も手伝ってくれたというが、週末に訪れては完全セルフビルドで少しずつ建てたキャビン。コンセプトはとにかくシンプルで使いやすい事。キャビンは家としてではなく、あくまでも小屋をして楽しむのが前提。何故なら住むとなるといろいろ規定があり家として登録しなければいけないのだ。120スクエアーフィート(約4坪)以下ならクリアできるので、キャビン自体はものすごくコンパクトだ。

インディゴ染めで人気も高いLookout&Wonderlandのニッキーが染色し、奥さんのセリナが縫い合わせて作ったドイリーが、シンプルなキャビンの窓枠を引き立てている。

フリーマーケットやネットオークションでお宝を見つけるのが大好きなメイソン。WW2 USMCダックカモパンツやヴィンテージのハンティングキャップなどセンスの良いモノを所有する。

森の木とキャビンの古材が調和する

決して広くないキャビンだが、室内には備え付けの机が。

内装の壁以外の木材は壊した建物の廃材を使用。ドアや窓、そして外壁に使用しているレッドウッドの木材はわざわざSFから自分達で運んできた。本業の建築の仕事の合間に週末の時間だけを使って制作したので時間を要してしまったが、誰もが憧れる理想のシンプルキャビンが完成した。普段はSFの大都会で生活し、週末はLAのとなりにある渓谷で充電する生活を送っている。
 
そこは流れるゆっくりした時間、あふれる太陽の光、風の音、鳥のさえずり、人間が生きていて誰もが平等に与えられている地球の恵みを改めて思い出させてくれる。普段街にいたら忘れかけている当たり前の事を気付かせてくれる大切な場所だ。

HUNT vol.11

冬の2月といっても20℃度後半の日もある。ハンモックで鳥の声を聞きながら昼寝なんて最高!午後はキャビンの中に光が入り気持ちのいい時間に。仕事も捗りそうだ。

以前メイソンが仕留めたエルク=ヘラジカの角。コーティング材を塗ったが自然にこの色になったんだとか。

広々としたウッドデッキでは愛犬メーシーが歩き回ったり、日光浴を楽しむ、人間ばかりではなくワンちゃんも充電中。

メイソンはアメリカ先住民とのハーフで、北カリフォルニアで暮らしていた部族の子孫という。左腕にはそのカリフォルニアの部族Wailakiをイメージしたtattoが入っている。

自分のルーツに関わる部族の絵ではないが、フリーマーケットで見つけて気に入った先住民のポスターを飾っている。棚の脇に見える取っ手はロフトに上がる為に付けられた便利アイテム。

ハンティングの時に履くというダナー製のブーツ。なんと1988 年に購入して以来何一つ問題なく履き続けているというお気に入りの一品。これこそが本当のブーツだよ!と語るメイソン。

外観には廃材で出たレッドウッドを使用。以前、他の建物で使われていた時とは別の面を使用しているので文字が入っていたりしている、それがまたカッコイイ。

キャビンにはロフトがあり、大人2人が余裕で寝られるスペースが確保されている。ロフトへのアクセスは棚を階段代わりに。(

14歳の頃からハントをしているというメイソン。今でも1年に1回はコロラドまで行って300ポンド以上の大きなエルクを狙う。ライフルは16歳から愛用しているウィンチェスターだ。

photo&text:Yas Tsuchiya

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