2018.02.14

大人の趣味の為のライフスタイルマガジン「IN THE LIFE(イン・ザ・ライフ)」

One on One「M of M 福山正和さん」

福山正和さんプロスノーボーダーとファ ッションモデルとして活躍 した、異色の経歴を持つ MofMのデザイナー。ブラン ド10周年を機に活動拠点を 群馬県みなかみ町に移す。 自ら自然と対峙し、アウト ドアユースに耐えうる、機 能服なメンズウェアを世に 送り出している。

洋服はもとより、アウトドア、ギア、インテリア、クルマ、食べ物……。多方面にアンテナを貼っているスタイリスト平健一さんが、今話したい人に会いに行くこの企画。今回は東京からクルマを走らせ二時間半、みなかみ町に拠点を移したM of Mの福山さんのアトリエを訪れ、MofMの現在と展望を聞いた。

スタイリスト平 初めてみなかみにお邪魔させてもらいましたが、本当に山奥ですね。ここで服を作るのは大変じゃないですか?

M of M 福山 デザインはどこでも出来ますし、生地は送ってもらえばいいし。意外と服作りはどこでも出来ますね。東京で10年間やってきたから、付き合いのある工場さんとも信頼関係ができてるし。

平 みなかみに来る前にもアウトドアに向けたウェアを出されていましたよね。その時と何か変わったことはありますか?

福山 一番はフィールドテストがすぐにいろんな状況で出来るようになったことですね。都心に住んでいたらこうはいきません。実は代官山で考えてつくったものを、みなかみに住んでハードに使ったら、2か月後には傷んできてしまって・・・。自分の服に一番足りなかったのは耐久性だったんだと気が付いたんです。普通の使い方をしている限り、そんな簡単に傷むことはないと思いますけど、それじゃあ納得できないので。みなかみだとワンシーズンずっと使い続けて試すことができますからね。それまで気が付かなかった問題が出てきては改善する。この繰り返しで、ようやくハードに使っても大丈夫なウェアが出来ました。

平 山系の洋服を着る人って、服もギアみたいな感覚だから、壊れるのが一番嫌ですもんね。

福山 壊れないけどデザインもいいっていうのは、結構難しいんです。カッティングもデザインも攻めたい。でもそうすると余計なところに負荷がかかる。そのせめぎ合いを何度も繰り返しているうちに、最近はディティールとかテキスタイルの特性が体感として分かってきました。

平 ファッションブランドでそんなことやってるのって福山さんぐらいですよ(笑)。ところで、スタイリストからするとクールで大変嬉しいのですが、M of Mの服が真っ黒なのには何か理由があるんですか?

福山 別に固執してるわけじゃないんですが、僕自身黒が好きなんですよ。アウトドアでも黒がいいなと思っていて。これは微妙なところなんですが、「外遊びが本当に上手い人は黒を着る」という信念を勝手に持ってるんです。僕はバックカントリーとか渓流釣りとか行くとき、人が入らないルートに行くんですが、バレたくないので黒を着るっていう理由もあったりします。

平 これまたアウトローなご意見(笑)。

福山 ただ、目立つ色のアウトドア・ウェアが多いのは、トラブルに遭ったとき目立ちやすいように、という理由はもっともです。実は僕の友達も遭難したことがあり、今回はレスキューマント付きのシェルジャケットも作ってみました。

平  M of M(Man of Moods)の新レーベルとしてMountain of Moodsを発表されて、今後はそちらを強化していくとお聞きしましたが、今年は何か新たな展
開を考えていたりするんですか?

福山 今シーズンは初めて釣り用のベストを作りました。あと、実は制作途中なんですが、釣り具メーカーに特注ウェーダーを作ってもらっています。激流の川の中に入るから、抵抗がない様にひざ下をウェットスーツみたいにピチピチのネオプレーンにして、膝から上は5レイヤーで強度と透湿性を持たせるんです。見た目はニッカボッカーみたいな。ぼちぼちサンプルが上がると思います。早く試してみたいな~と。

平 サウス2ウエスト8が今季ウェーダーを出して話題になっていますが、ファッション業界も、アクティビティーに寄ったアイテムを作ってきていて、それぞれ特色が出るのはいいことですよね。福山さんなら、釣り具メーカーとは違ったアプローチをしてくれそうだと期待しています!

福山 ちゃんと使えるのを前提に、M of Mなりのアイテムをつくっていきたいです。僕が山に行くようになったきっかけはスノーボードなので、元がヨコノリなんです。その後ハイキングを始めて、川に入るようになって・・・という流れなので、自ずとモノ作りの視点も、他の釣り人とは違ってくると思います。

平 新しく群馬の工場でモノを作られたり、ローカルな展開も考えているのでしょうか。

福山 そうですね、今まで付き合ってきた工場さんも大事にしつつも、群馬の工場さんとも仕事をしたいなと。地元の工場の方はいっぱい人脈を持っていて、技術を持った職人さんを紹介してくれる。みなかみに住んでるから親近感もあるんでしょうかね。地方は地方で奥に入り込める。最終的に、ローカルメイドで東京に発信できたら最高ですね。

HUNT vol.11

eVentを使用した透湿防水の軽量シェルジャケット。背面にレスキューマントが収納されている。 (¥91,800)

ワンアクションでフードを絞ることが出来るドローコード等、 M of Mならではのスマートなディティールも。

初登場のフィッシングベストにもeVentを使用している。 / photo:Teppei Hosoda styling:Tomoyuki Sasaki hairmake:Aya Murakami model:Jordan

冬季シーズンの土日祝日のみオープンしているショップスペース。シーズンの新作や、過去のサンプルも販売している。

3レイヤー生地はイーベント、フリースはポーラテック等、ブランドとして取り扱う素材はある程度確立されている。

以前から福山さんと親交のあった平さんも、WORKSHOP minakamiは初来訪。福山さんの私物に興味津々のご様子。

最新のアウトドアウェアは片っ端から自分で試しているそう で、ストックルームには他社の製品がズラリ。

M of M http://www.manofmoods.com/

photo&edit:HUNT

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