今年は大雪だったので雪代(雪解けの冷たい水)が多く、みなかみが釣りのベストシーズンに入ったのは7月から。みなかみにベースを移して以来アウトドアの楽しみが詰まった山岳渓流での釣りを楽しんできたのですが、近頃はもっと難しい釣りに面白味を感じています。
4年も毎日のように全力釣りをしてきたので、どこに行けば釣れるかも、データというか経験則からわかってきたし、日々の鍛錬でモノにしてきたと思っています。なので最近は湖に流れ込むバックウォーター付近、その本流からチョロチョロ流れる支流で、よくそんなところにいたなって感じの大物も狙っているんです。
湖でボートの上からマス釣りをするのもパワフルで楽しいですが、僕は今、川で自分の足を地につけて、投げて、歩いてファイトして釣り上げたい。
理想を言えば海から川に遡上してきた利根マス(サクラマス)を釣りたいのですが、みなかみから太平洋までは300㎞あるので流石にここまで上がってきません。しかし僕のローカルエリアでも、利根川や湖を海だと勘違いして鮭化したような雄の利根ザクラ(銀化ヤマメ)が稀にいるみたいで、今はそれを釣るのが目標。可愛い顔したヤマメと違って、利根ザクラは顎も出てきて銀色にもなり、目つきも含めてハンサムなんですよ。
利根川の下流域で利根マスを釣るのですら結構難しいのですが、こんな利根水源の秘境で狙うなんて、ロマンじゃないですか。長いことやっているおじいさんに話を聞いても、3年に1回釣れれば良い方だといいます。特に利根ザクラのオスを狙って釣り上げるなんてすごく大変な事。ですけど、真剣に毎日やればいつかは絶対に釣れると思って挑戦を続けています。
ロッドは福山さんが監修したもので、リールは軽量かつタフなラウダ72Rというモデル。いずれもメガバスのモノで、状況によりルアーをチューンナップ、シングルフックにする等のカスタムも施している。
それでこの夏は、湖から入ってボートでしかアクセスできない沢に毎朝のように出かけています。去年もカヌーで行っていたのですが、目的地までに最低片道3時間もかかって、釣る時間が全然足りなかったんです。その湖でボートを使うときは入港許可証を毎回書かなければならず、18時のゲートが閉じるまでに戻ってこないといけないですし。
これまでみなかみ周辺の沢は殆ど全て入渓したのですが、時間的な理由で唯一、湖の奥深くにある幾つかの沢だけ未開拓でした。それが嫌で、今年は移動時間を少なくするため2馬力のエンジンとボートを導入して、その湖に面した沢を片っ端から攻めたんです!
利根ザクラ含めヤマメ系は、イワナと違ってかなり焦らさなければならず、どれだけ岸際ギリギリまで挑発し続けられるかという勝負。魚影が確認できたらルアーを激しく操り筋肉痛になるぐらい動かしてアクションをつけておびき寄せます。良型になればなるほど、強く威嚇しないと頭も良いし中々バイトしてくれません。
最近僕が山岳域でやっているのは、しなやかなで極端に短いロッドと、軽いルアーを投げられるベイトリールを使う「ベイトフィネス」というスタイル。手返しが良くて渓流では精度が出るし、小回りもよくて、着水と同時に巻くことが出来ます。本流の利根マスを狙うのであればその竿は使いませんが、この辺りはどんなに大きくても50㎝位ですし、ガツガツ登りながら次々投げる僕のスタイルにピッタリなんですよ。
バックウォーターまではボートで移動。2馬力のエンジンを取り付けたボートは、アメリカのインフレータブル・ボートメーカー「SATURN」のモノ。これによって毎朝秘境に行けるように。
同行取材当日は福山さんは40オーバーの大イワナをハントしたものの「今狙っているのは、利根源流域での銀ピカ利根ザクラやねん」と贅沢な悩みを口にしていた。秘境の利根ザクラは中々姿を見せてくれない。
この原稿を書いているのは8月ですが、利根本流エリアにて感触があったのは2度。ランディングはできずで、7月初めに利根水源エリアにて利根ザクラの一歩手前というか、それに近い大ヤマメを釣っただけです。あと数センチ大きくなっていれば利根ザクラと呼べたのかもしれませんが……。それともう一方の狙いは、やはり利根本流エリアにて釣り上げる銀ピカの良型ヤマメ、フィナーレとしての利根マスを釣り上げたいですね!
毎日釣りをして川の事を知ってデータを取るというのも重要ですが、より高みを目指す為には道具にも工夫が必要になってきます。僕は流心を狙って投げることも多いため、形状にもよりますが、どうしても軽いルアーでは流されてしまいます。モノによっては4gのファーストシンキングにオモリを仕込んで6g前後のヘビーシンキングにカスタムします。手を加えることにより、開発の助言にもなりますしギアやアイテムにも詳しくなります、そしてオリジナリティーあるものとしての釣果につながりますし。
もちろん工夫して使っているのは釣り具だけじゃなくて洋服も。伊達にフィールドテストと称して釣りをやっていません(笑)。やっぱり毎日釣りをすれば改善点が見えてきて、アイディアが浮かびます。ただ、最近では何型も新しいものを出すんじゃなくて、ひとつのモノを改良していくという、洋服よりプロダクト的な考えの方がしっくりきています。
フィールドと街、みなかみと東京。渓流釣りと言う新たな生活と両方の感性が今はミックスされて形になっている新しいチャレンジの時期で、釣行と共により深みを増していくと思います。機能だけ考えたら専門メーカーが強いですが、そこにファッション性が加わり新たなアイテムが考案される。そしてまた渓流に通う夏が終わり、そのうちにスノーボードのシーズンがやってきます。日々挑戦は終わらなさそうですね。
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