LIFE STYLE

2019.12.08

デンバーの街のツウなショップに潜入 【LIFE with FILSON】

前回の記事に引き続き、今回もコロラド州のデンバーの情報をお届けしよう。街の標高が海抜1マイル(1,609m)であることから、ハイマイルシティーとも呼ばれるデンバー。ロッキーマウンテンにもアクセスがしやすい上、1年のうち300日近くが晴れの日であることを聞けば、アウトドアズマンにとっていかに魅力的な都市であるかがおわかりいただけるだろう。

豊かな自然の近くには良いアウトドアショップが存在する。というのは経験則による筆者の持論であるが、やはりデンバーでも記事で紹介したくなる素敵なショップがあった。ここでは市内にある2つのショップを案内させていただく。

ブリティッシュ・トラッドなセレクトショップ「M.W. Reynolds」


重厚感を感じさせるウッディな店内。入ってすぐのエリアには、FILSONのバッグが壁一面に陳列されていた。

デンバーで最もフィルソン製品を多く扱っている店の一つ「M.W. Reynolds (M.W.レイノルズ)」は、ダウンタウンに佇むアウトドアショップ。

しかし、日本にある多くの店をイメージしたまま足を踏み入れると、「いやいや、ここはアウトドアショップじゃないでしょ?」とツッコミを入れたくなるだろう。
もちろんギアやウェアが陳列されている紛れもないアウトドア屋だけれど、彼らのスタイルが色濃く反映されていて、店内はむしろ洋服屋といったほうがイメージが近いかも知れない。


クラシックながらモダンにまとめられたメンズウェアコーナーの一角。メインのテーブルにはFILSONのアイテムが並ぶ。

スタッフのサイラスさんは、休日ごとにバイクにまたがって川に出かける、大の釣り好き。フライフィッシングモチーフのイラストを描くアーティストでもある。FILSONのScout Shirt ¥19,250、C.C.F. Work Vest ¥24750

「店のテーマはクラシックな英国流の外遊び。殆どオーナーの趣味なんだけど、古き良きものを愛しつつ、アメリカ人なりにどのように楽しめるか。自分達が楽しく、気持ちよく使えるアイテムは何か? と考えて、お客さんに自分たちのスタイルを提案しているんだ」


ショーケースに陳列されていたレザーアイテム。Berettaのナイフは美しい仕上げが施されているものでも、$100前後。

店内はカテゴリーごとに、アウトドアアパレル、フィッシング、モーターサイクル、ハンティングとエリアが別れており、それぞれの異なるアプローチが見れるのが楽しい。

まずはファッションのコーナー。
取り扱っているブランドは、FILSONを筆頭にBarbour (バブアー)、 Naked & Famous (ネイキッド&フェイマス)、Freenote Cloth (フリーノート・クロス)、Iron & Resin (アイアン&レジン)、Deus Ex Machina (デウス・エクス・マキナ)など、世界各国の土臭いものばかり。

クラフトマンシップを感じるものが多く、男心をくすぐる雑貨も充実している。今のご時世、日本で見たことのないブランドに出会うことは稀だが、ここM.W. Reynoldsでは目の肥えた読者でも新しい発見があるかもしれない。


レディースもメンズと同じ世界観でウェアがセレクトされている。アメリカとiえど、このヘヴィーデューティーなテイストを女性向けに提案している店はそう多くないだろう。

続いてはフィッシングコーナー。釣りのジャンルは数あれど、ここではフライフィッシングに特化しており、アパレルだけでなく、フライやロッド、リールの種類も充実。ウェアはPatagonia(パタゴニア)やFishpond(フィッシュポンド)、Redington(レディントン)など、やはりフライに特化したブランドが並んでいた。


フライ専門店にも引きをとらないフライの品揃え。ウェアは、やはり釣具屋にあるものよりファッション的にもこだわったもの。

クラシックでありながら機能的なFILSONのフィッシングアパレル。Mesh Fly Fishing Vest ¥39600、NeoShell® Reliance Jacket ¥65350、Rugged Twill Compact Rod Case ¥62700

このコーナーで特筆すべきはバンブーロッドの品揃えで、取り扱っているのも老舗から若手のブランドまで幅広い。新品だけでなくヴィンテージも販売しており、H.L. Leonard (H.L.レナード)やOrvis (オービス)、D.L. Whitehead (D.D.ホワイトヘッド)といったビルダーのものが置いてあった。

ただ、かといってノスタルジーに浸るのではなく、現行で優れたものを見出しているのも同店の魅力。オレゴンのBelinger (ベリンジャー)やカナダの新鋭Eden Cane (イーデン・ケーン)の美しい竿たちも、好きな人たちにはたまらないだろう。

イギリス発祥のフライフィッシングがアメリカに来て、バンブーロッドビルダーの文化が花開き、現在に至っている。その事を考えると、イギリスのスタイルをアメリカ流に楽しんでいるしている彼らと同じベクトルを向いている気がして、妙に説得力を感じてしまう。


カフェレーサースタイルのバイクがディスプレイされていることからもわかる通り、モーターサイクルコーナーはライダーススタイル。ロッカーズを思わせるレザーのジャケットやワックスドジャケットといったコテコテなアイテムをメインに、Deusのようなファッショナブルなブランドでバランスをとっていた。ちなみに釣り具と同様、時としてジャケットやヘルメットといったギアや車両本体などのヴィンテージも店頭で販売しているとのこと。


店の一番奥に隠れたように存在しているハンティングコーナー。猟銃が平然と並んでいる姿は、アメリカにいることを再認識させてくれた。

個性にあふれた店内の中でも、最もパンチが利いているはハンティングギアの一角だろう。アンティークのインテリアとともに、オールドスクールなギアが飾られていた。 当然ここにもFILSONの商品が数多くあり、中でも狩猟用のカモフラージュ柄のテキスタイルで有名なモッシーオーク社とコラボしたアイテムも目についた。


アメリカでは日本に比べてハンティングがポピュラーなだけあって、選べるものの種類も多い。だからこそここのようなオシャレな店が存在するのだろう。

水平二連銃はまさにブリティッシュ・トラディショナル。彫金も施された美しい銃が並んでいた。

実際狩猟をしない人でも、ハンティングモチーフの雑貨はいかが? カモや犬が刺繍されたネクタイはトラッドスタイルのアクセントにも良し。

ざっとコーナー毎に紹介させていただいたが、ニッチながらも深い品ぞろえを誇るM.W. Reynolds の魅力がおわかりいただけただろうか? ここまで首尾一貫して趣味を打ち出した店も珍しいけれども、こういう店こそが我々に夢を抱かせてくれるのだと思う。


【Information】
M.W. Reynolds
  Address:1616 Stout St, Denver, CO U.S.A.
  営業時間10:00〜18:00(月曜〜金曜)、10:00〜17:00(土曜)、日曜定休
  https://mwreynolds.com/

☆FILSON商品の問い合わせ
 Filson Tokyo Store
 Tel:03-6416-0768
 Website :https://filson.jp/
 Instagram:@filsontokyostore (リンクはコチラをクリック)

宝探し感覚が楽しいアウトドア屋「FERAL」


100年以上前に映画館の建物として作られた建物を改装した、奥行きのある店内。

次に紹介するのは、ローカルで人気のアウトドアショップFERAL。土地柄キャンプとハイキングのギアに特化していて、アパレルや雑貨の品揃えにも注力をしている印象を受ける。NEMO (ニーモ)やKELLTY (ケルティー)といった日本でもおなじみのアメリカブランドの、日本では目にしないアイテムがあるのも興味がそそられる点だ。


アパレルはデイリーユース向けのカジュアルなものをラインナップ。オリジナルプリントのTシャツやパーカーも人気のようだった。

アメリカンのキャンパーはハットよりキャップ派な印象。だからこそ人とは被らないデザインを。

取材時に店頭に立っていたスタッフご夫婦。お子さんと共に仕事をしているところをみると、自由で家族思いな社風なのだろう。

同店はここデンバーのテニソンストリートと、デンバーから西に50kmの場所に位置するアイダホスプリングスにもう一店舗しか展開していない小規模な店。その規模感を活かし、スワップミートやアウトドアのプロフェッショナルの講演会といった、地元交流型のイベントを開催している。

テニソンストリートの出店の時はクラウドファウンディングで資金を募り、10万ドル集めてめでたく開店できたそうで、そのことからもいかに地元の人たちから親しまれているかがおわかりいただけるだろう。


店を入ってすぐのテーブルにはコールマンのヴィンテージクーラーボックス。掘り出し物があるかもしれないと期待が高まる。

店の奥に設けられているセカンドハンズコーナー。直接店で買取をしているので、下手なものは並んでいない。

同店の特徴の一つでもあるのがセカンドハンズ、つまり中古のアイテムを販売していること。興味がない人にしたらどうでもいいことかもしれないけれど、現行であるようなものを見飽きてしまった人や、手頃な値段で良いものを探したいと思っている人には大いに嬉しい。日本では容易にアウトドアの中古品が売っている店を見つけられるけれど、意外とアメリカで探そうとするとなかなか見つからない。リサイクルショップがあったとしてもショボくれた品物しかないというのが関の山なのだ。

取材時は日本人が期待するような(というか筆者が欲しがっていた)ヴィンテージのテントやランタン、ウェアなどは無かったものの、普通に使えるアウトドアアパレルが充実していた。


当然日本へ持ち帰れないが、魅力的なレッドウッドやクリスマスツリーの苗木が$10前後で販売されていた。

自分のキャンプやハイキングの記録を残すためのベースキャンプジャーナル。FERALが企画したもので、59箇所のナショナルパークのチェックリストや、持ち物リスト、ルートを書き込みやすくするための罫線など、ありそうでなかった気の利いたギミックをもつ。

こちらもオリジナルのステッカー。デンバーに因んだデザインも多いのでギフトにぴったり。

店全体として手頃に買える価格帯の雑貨やセカンドハンズが充実しているので、立ち寄ったら目的外のものを買ってしまいかねない(いい意味で)恐ろしい店FERAL。この連載で紹介したショップと合わせてぜひ足を運んでいただきたい。


映画館として生まれ、楽器屋として使われていた建物に入居しているFERAL。楽器屋時代のサインがそのまま残されているので、お立ち寄りの際は惑わされないように(笑)。

【Information】
M.W. Reynolds
  Address:3936 Tennyson St, Denver, CO U.S.A.
  営業時間10:00〜20:00(日曜〜木曜)、10:00〜21:00(金曜、土曜)
  https://feralmountainco.com/

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