台鐵台中駅から徒歩圏内の観光&グルメスポットを巡った前回。今回はちょっと趣向を変えて、鉄道に乗って郊外までミニトリップを楽しみ、なおかつ駅近グルメもしっかり堪能してみることにする。
まずは台鐵台中駅へ。時刻はちょうどお昼時の12時過ぎ。このタイミングは、やはりアレを食べるしかないでしょう。台湾鉄道旅の楽しみのひとつといわれるのが、各地の美味しい駅弁。台湾の駅弁は日本以上に身近に親しまれる食べ物で、列車に乗らない人も駅に買い求めに来て昼食代わりにするという。
今回チョイスしたのは、台中駅構内で売られている台鐵弁当。日によって内容が変わるということだが、ラッキーなことに今日は以前から食べてみたかった八角排骨弁当。八角形の器に甘辛く味つけされた骨付き豚肉がドンと乗り、シシャモのフライと味付け玉子、ブロッコリーにタケノコの煮つけ、大根の漬物が所狭しと並ぶボリューム満点の内容。これで値段は80台湾元(約300円)。ウワサ通りの美味でありました。
ランチの後は、デザートを食しに駅前の名店へ。そう、日本の観光客にも有名な宮原眼科だ。「眼科でスイーツ?」と疑問に思うかもしれないが、これはお店が入る建物が、かつて日本人の宮原医師が経営する眼科だったことから、あえてそのネーミングを引き継いだということだ。そう、つまりこの建物も日本統治時代のものなのだ。
多くの観光客で賑わう宮原眼科の名物は、花のようにワッフル生地にアイスクリームとトッピングが盛られたもの。ちょっと多過ぎ? と思う量でもペロリとイケてしまう、美味しい絶品スイーツでありました。宮原眼科は煉瓦造りの建物も美しく、特にライトアップされた夜の姿が秀逸だ。22時まで営業しているので、夕食後のデザートを食べに夜も訪問してみてほしい。
駅近グルメを堪能した後は再び台中駅へ。ここからちょっとした乗り鉄旅を楽しむ。まずは海線行きの区間車(各駅停車)に乗車して追分駅へ向かうことにした。
この駅の見どころは、日本統治時代に建築されたクラシカルで味わい深い木造駅舎。台中市内で唯一現役という大変貴重なもので、降り立って眺めてみると、まさに昔日の日本、片田舎にあった駅舎に瓜二つ。駅員さんも在駐しており、列車の発着に合わせて手旗を握りしめて構内踏切を行き来する姿は、まさに古き良き日本の国鉄時代だ。そしてここでは、隣りの成功駅までの乗車券が縁起切符として人気。しかも販売されるのは硬券(厚紙製の硬い切符)で、鉄道ファンのみならず一般客にも大人気だという。
再び区間車に乗って追分駅を後にし、次に向かう駅は新鳥日駅。ここは高鐵(台湾新幹線)台中駅の接続駅で、日本の新幹線駅同様の近代的な駅舎とコンコースが乗客を迎えてくれる。そのコンコースに上がると、地元の農業団体による踊りが披露されていて、そこに新鳥日駅の駅長さんも参加。明るく陽気な台中の人々の笑顔があふれていて、思わず僕も駅長さんと記念撮影をさせていただいた。
さらにコンコースを進んで高鐵台中駅に近づくと、ちょっとした鉄道ファン向けの施設がある。「台湾鉄道故事館」という鉄道ショップで、台湾の鉄道に関するグッズや書籍、そしてNゲージ鉄道模型まで販売している。驚くことに日本のグッズも多数在庫しており、台湾での日本の鉄道人気をうかがい知ることができる。さらに店内奥には有料の鉄道資料館もある。台鐵の様々な歴史的資料が展示されており、巨大なHO・Nゲージレイアウトも鎮座。自分の車両を持ち込んで走行させることもできるというので、台湾旅行のついでにここで遊んでみるのも一興だろう。
台湾鉄道のミニトリップを終え、我々は再び台鐵台中駅へ。ここでクルマに乗り換えて、台中市で最も賑やかで有名な夜市、一中街へ夕食を食べに繰り出すことに。しかしガイドのOさんが、「その前にぜひ食べてほしい料理があるので行きましょう!」と、食べる前に食べるという、いまひとつ意味のわからない行動に出た。
そして到着したのは、台中駅南側の地元夜市で営業するお店、台中老牌香菇肉羹復興店。「ここのあんかけそばが絶品なのです」と、なぜか臭豆腐と共に名物のあんかけそばがテーブルに着丼。Oさんが小さいころから通って食べているという台中の味は、たしかに素晴らしく美味い! しかしここの臭豆腐はかなりキツめの香りで、美味しいあんかけそばの味にも影響が……。Oさんの目を盗んで、そっと臭豆腐の皿を遠ざけたのは秘密だ。
けっこう満腹になってしまったが、続いて本命の一中街へ。夜市というより原宿の竹下通りのような現代的な賑わいの商店街という雰囲気だが、扱う食材やメニューはやはり台湾。そして良い香りに誘われて、顔ぐらいの大きさの巨大フライドチキンをペロリといってしまった。おそるべし台湾夜市……。
今回はここまで。次回は食べ過ぎのカロリーを消化するべく、ちょっと体を使ったレクリエーションに繰り出します。
Text:Takeshi Ito
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