MOBILITY

2020.07.16

屋根に大きな鳥を乗せたシトロエン 2CV! フランスの旧車オーナーたちの間では有名なクルマでした

フランス、パリ近郊にある自動車修理工場「GARAGE BEAUREPAIRE」の目印はルーフに大きなカササギ[フランス語でPIE(ピー)]を乗せた2CV。ピーを載せた理由は、この地区の名がPIEであることだそうで、このクルマでシトロエンや2CVのイベントにも参加することですっかり有名になり、模型まで販売されているほどだ。
 
ここの現オーナー、ブルノ・シモエ氏(SIMOES BRUNO)は変わった経歴を持つ。なんと2CVの分解時間記録の記録保持者なのだ。シトロエン100周年イベントでは来場者の目の前で2CVをバラバラにするパフォーマンスを見せ、観衆の喝采をさらっている。
 
父親の代から始めたというこのガレージは、ごく一般的な自動車整備工場だったがいつの間にかシトロエンの客が増え、シトロエンのディーラー兼、整備工場となったとのこと。ただ、アトリエではいろいろなクルマが整備され、すで
に製造が終わってしまったクルマの整備も行なっている。特に手に入らない古いパーツなどは、ラジエターやウォーターポンプなど、それぞれを専門にリプロダクトしている方から手に入れるため、修理できないクルマはないとのこと。そのネットワークと経験から、ほかで断られたクルマがここに集まってくるのだそうだ。


ブルノ氏のレストアを待つ車両達が収まるテント。そこには当時からグリス漬けで保管されたルノー4CVの姿も。
 
ガレージの奥でレストアを待つクルマの数々は、ブルノ氏の時間が空いたとき、あるいは彼が引退した後の楽しみにストックされているクルマもある。中には森で見つけられたスクラップ同様の2CVや、新車で購入しリフトアップされたまま保存されたルノー4CVgrand Luxeなどもある。発見されたときはさび止めグリスが塗りたくってあり、固着したグリスを取り除くのに丸二日を費やしたそうだ。
 
ブルノ氏のようなガレージがあれば、旧車を楽しむのに心配は無用であろう。「この界隈には意外とクルマ好きも多いんだよ」そう言って携帯を取るブルノ氏。しばらくすると「ついてきな」そう言って、ともにガレージを後にした。

VINTAGE LIFE vol.22より掲載

Photo & Text : Tomonari Sakurai

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