MOBILITY

2020.09.09

「ケンメリ」スカイラインにカリーナテール!? クラウン顔!? モデルカーズ的「ザ・チューニングカー」の楽しみ方

スカイライン HT 2000GT-X ◆Builder:吉田 優 ◆Base:アオシマ 1/24

1980年代のカー・モデル業界は1970年代後半にスーパーカーブームが到来したこともあり、その後も順風満帆かと思われていたが、1981年初頭に強力なライバル『ガンプラ』が出現! そして時を同じくして1981年春に静岡のプラモデルメーカー、アオシマ(青島文化教材社)のカー・モデル期待の新星として『ザ・チューニングカー』シリーズが発売される。
 
期せずして窮地からのスタートとなった『ザ・チューニングカー』だが、当時のクルマ好きのニーズを巧みに捉えて、結果として“バカ売れ”と言っても過言ではなく、車種によっては20万個に迫るセールスを記録したという。また当時の稼ぎ頭でもあった金型たちは現在も稼働し続け、今なお我々を魅了する商品性を保ち続けているのだ。


 
ここで紹介するのは『ザ・チューニングカー』シリーズの中でも、独特の後ろ姿を持つ「スカイライン・ハードトップ2000GT-X」。ビルダーの吉田優氏により当時の箱絵のルックスをそのままに再現した「箱絵仕様」である。

ケンメリは改造車ベースとしても人気に

ベースカーとなる4代目スカイライン(C110型)、通称「ケンメリ」は1972年9月に発売され人気となり、歴代でもっともヒットしたモデルとなった。その愛称は「ケンとメリーのスカイライン」という広告のキャッチフレーズによるもので、広告には相合傘のシンボルマークとともにケンとメリーという若いカップルが登場。テレビCMでは2人が全国を旅するストーリー仕立てとなり、北海道美瑛にはCMに登場した“ケンメリの木”が残され、今でも観光名所になっている。
 
このケンメリが中古車市場に流れる1970年代中盤から後半となると、当時のストリート系!?の方々にも大変人気となり、改造車ベースとしても大変重宝されることになる。今回紹介する『ザ・チューニングカー』の箱絵仕様は、ハヤシストリートのホイールにローダウン、カスタムペイントと当時の改造手法がなんとも懐かしいが、なんといっても特徴的なのは初代カリーナ2ドアハードトップのテールランプをリアガーニッシュごと移植したカリーナテールであろう。


 
ケンメリデビューと同じ1972年の12月にデビューしたカリーナ2ドアハードトップは、CMで俳優の千葉真一を起用。『足のいいやつ』というキャッチコピーとそれまでの2ドア、4ドアとは異なる躍動感あふれるクーペフォルムは今見てもスマートで、スクエアなテールランプも特徴的であった。
 
当時の改造車は、フェイスやテールを他車から流用することも流行していたが、このカリーナテールも移植後若干サイドをツリ目にするなど様々な手法が用いられた。『ザ・チューニングカー』シリーズの「スカイライン・ハードトップ2000GT-X」箱絵仕様からは、そうした当時のシーンを垣間見ることができる。

フロント、リアが可変可能というギミック!!


 
この吉田優氏制作のケンメリは、なんとフロントグリル、およびリアガーニッシュの可変ギミックが採用されている。左右に取りつけられた回転軸を基準に、フロントは純正とクジラクラウンの愛称をもつ4代目クラウン、2ドアハードトップ(MS70型)の画目フェイスを。リアはお馴染みカリーナテールと純正の両方が楽しめる。また接点にネオジム磁石を仕込んでいるので、カチッとしっかり固定されるのだ。ツートンの境目のゴールドラインは自作デカールをおごるほか、車高の再現っぷりも素晴らしい一台となっている。



modelcars 別冊「モデルカーズ チューニング」その参より掲載

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