MOBILITY

2020.10.11

「新型フェアレディZプロト」ヘッドライトはS30ライトカバーの反射がモチーフ。完成日にリアエンブレム位置を変更も!

10月11日「代官山T-SITE」のイベント、モーニングクルーズで歴代Zとともにファンへお披露目された新型フェアレディZプロトタイプ。
 
その生みの親ともいえる、チーフ・プロダクト・スペシャリスト田村宏志氏とグローバルデザイン本部エグゼクティプ・デザイン・ダイレクターの田井悟氏がその誕生秘話を語ったので、紹介させていただこう。
 
Zプロトが若い世代にもバズったのは当たり前?
 
田井氏:Zプロトの発表で若い世代にもバズったのは、じつは想定内。中学生の息子がいるが、ゲームの中でS30やフルチューンのR35も私が知らないうちに持っていた。

若い人の中にもフェアレディZ像があり、きっと世界中がそうだと感じている。Zは世界で累計180万台売ったというが、欲しい人はもっと潜在的にいるはずだ。

Zプロトの内装、歴代Z(S130、Z31、Z32など)の写真を見る
 
田村氏:私は60歳近くになるが、私の息子、娘の世代には響きそうと実感している。クルマ離れ世代とはよく言われるが、彼らの父親世代が好きなクルマをもう一度現代風に表現してみると、きっと反応があるだろうとイメージしていた。
 
それがフェアレディZの伝統で、未来を表現すること。「カッコいいクルマを作ればバズる!」ということだと思う。
 
クルマの歴史は100年というが、Zは初代から50年くらい経過しているので、文化としてこれからも積まれていくのかなと思っている。
 
歴代Zで好きなのはZ32?
 
田井氏: Z32の綺麗なデザインの中に綺麗なグラフィックを乗せるという感覚はいいと思う。新型ZプロトのリアテールがZ32のリアと似ているというが、Z32もZ30など歴代Zのリアを新しく解釈したものなので、Z32だけテザインが独立したものではなく、じつは脈々と続くデザインのひとつと考えている。
 
3Dの実車は2Dの映像とはだいぶ違う
 
田村氏:9月16日の発表時は、照明の関係もあるが、画面で見ると実車とはだいぶ違うと思った。なので、今回、実車をZのファンの方々に見ていただけてうれしい。今日は太陽が出ていないが、今度太陽が出たときに外で見ていだたくことを楽しみにしている。
 
田井氏:Zプロトを発表して、いろいろなネット記事を見たが、とにかく本物を見て欲しいと思った。曇っていてもリアルではこのくらい形がしっかり見せられるし、そんな黄色がつくれた。

黄色を映像で表現するのは難しくて、実際でははっきり見えるボディサイドの明るい面と影の面が飛んでしまう。実物は映像と印象が違うと思うので、そこを見ていただきたい。
 
田村氏:日産のクルマは実車がいい。クルマのデザインを2次元だけで語ってはいけないと思っている。Zが似合うのは夕方の西湘バイパスや湾岸線、ロスのPCHといったところ。そんないろいろなシチュエーションを想像しながら開発していった。
 
是非ディーラーに行って、生のクルマを見て、乗って欲しい。今後はアリアも出てくるが、横浜の日産パビリオンで見ることができるので、こちらも見て欲しい!
 
完成したその日にエンブレムを斜めに!
 
田井氏:じつは完成したその日まで、フェレディのリアエンブレムが水平についていた。「これ、水平じゃなくて斜めでしょ」といって、斜めにしたということがあった。
 
フェアレディZの伝統はあるが、モダンにしたかった。デザインではモダン何割、伝統何割というのを決める作業をしていた。リアのランプは途中までは2本棒。アルフォンソ(グローバルデザイン担当専務執行役員)とも「もうひとキャラいるよね」ということでZ32を意識して光り方にもこだわった。
 
最初からこうしようというよりも、どんどんデザインが進化していき、解釈が進んだクルマになった。
 
サイドのシャープなラインがドアハンドルで終わりリアフェンダーのボリュームに変わるが、シャープな線をうしろまで伸ばす形もつくれるし、リアのボリュームをそのまま前にいかすこともできる。色々な部分の丸みを長くしたり短くしたりしていく中で、ちょうどいい比率に到達した。
 
Zらしさにこだわったフロント
 
田井氏:フロントは発表した日はいろいろなことを言われたが、きっと気に入っていただけると思っていた。
 
もっと丸くしたり、斜めにしたりいろいろできるが、S30をじっと見るとジオメトリックに作ってあり、Zのアイコンということでがんばってデザインした。グリルはモダンさを入れ、穴ではなく面に見えるようにした。
 
田村氏:アルフォンソが目を丸くしてくれた。ヘッドライトはGノーズのないS30のライトカバーをイメージ。カバーの内で光が上下のアールに映り込んだところを表現している。
 
構想から3年でZプロトは完成した?
 
田村:2017年3月1日にアルフォンソに絵を描いてと頼んだことからスタートした。
 
田井:田村さんは構想から3年というが、デザイナーはZやGT-Rをデザインしたくてしょうがないから、いつもどこかで進んでいる。プロジェクトやコンセプトにはなっていないが、みんな俺のZはこうだとか、自分のイメージがあり、デザインとしてはいつも考えていた。
 
Zオーナー、Zファンの皆さんへ!
 
田井氏:Zファンの皆様に見ていただくのはドキドキするが、勝手に気に入ってもらったと信じていて、自分でもいいクルマができたと思っている。よく昔はスポーツカーに乗っていたが、このクルマは自分のガレージに入れたいと思っている。なので、皆さんも今乗っているZも大事にしてほしいですが、是非もう一台加えてほしい!
 
田村氏:日産自動車はいろいろあるが、今日は内田CEOも来ているし頑張っている。フェアレディZプロトは、いろいろなクルマをこれから出していく中で「いいクルマを日産は作るよ!」という象徴。是非、実際に日産のクルマを見て、乗ってみてほしい!

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