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2020.10.27

超レトロ! 古き良き「日本のローカル線」を思い起こさせてくれる、台湾・台中の癒しの駅たち

台鉄・台中駅から海線行きの区間車(普通列車)に乗車して約20分、列車はまるでタイムスリップしたかのような駅に到着する。

ここは追分駅(現地の発音はジュイフェンチャーヂャン)。

この駅には、2代目台中駅と同様に日本統治時代、1922年に建てられたクラシカルで味わい深い木造駅舎があり、鉄道ファンがカメラ片手に訪問することが多い人気の駅。しかもこれは、台中市内で唯一現役の日本統治時代の駅舎。

降り立って眺めてみると、まさに昔日の日本の片田舎にあった駅舎に瓜二つ。駅員さんも在駐していて、列車の発着に合わせて手旗を握りしめて構内を行き来する。

その姿は、まさに古き良き日本のローカル線。駅舎内も落ち着いた雰囲気で、古き良き時代を彷彿とさせてくれる。

日本だけでなく台湾の鉄道でも自動改札や看板のデジタル化が進み、ノスタルジックな駅舎は少なくなってきているため、このような瓦屋根の駅舎は貴重な存在といえる。



切符の販売は1台、自販機が導入され、時刻表が掲げられている。

ホームは島式ホームを採用した4路線だが高架式の階段はなく、ホームに降りると遮断機のない構内踏切を渡り駅舎に向かうスタイルだ。1日の乗降客は2019年時点で約850人。

しかし追分駅では、隣の成功駅までの乗車券が縁起切符として人気。しかも販売されるのは硬券(厚紙製の硬い切符)で、鉄道ファンのみならず観光客にも大人気。台中に来たら、懐かしいローカル線のミニトリップを楽しみに追分駅まで足を延ばす人が少なくない。
 

 
再び1区間列車に乗って新鳥日駅へ。ここは前述した通り高鉄・台中駅(台湾新幹線)の接続駅で、日本の新幹線駅同様の近代的な駅舎とコンコースが乗客を迎えてくれる。

そのコンコースでは、地元の農業団体による踊りが披露されていて、そこに新鳥日駅の駅長さんも参加。明るく陽気な台中の人々の笑顔があふれていたのが印象的だ。

そしてその先の高鐵・台中駅のコンコースに、ちょっとしたレイル・ファン向けの施設がある。台湾鉄道故事館という鉄道ショップで、台湾の鉄道に関するグッズや書籍、そしてNゲージも販売している。

驚くことに日本のグッズも多数販売しており、当地での日本の鉄道人気を窺い知ることができる。さらに店内奥には有料の鉄道資料館もある。

台鐵の様々な歴史的資料が展示されており、巨大なHO・Nゲージレイアウトも。自分の車輌を持ち込んで走行させることもできるレンタル式レイアウトで、台湾旅行のついでにここで遊んでみるのも一興だろう。



追分(ジュイフェン)駅
 台鐵・台中駅から区間車(各駅停車)で6駅目、約20分
 住所:台中市大肚区王田里追分街13号

Photo/伊藤岳志   Text/石原 淳

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