MOBILITY

2020.11.02

「ポルシェ911」がキッチンから見えるガレージハウス! 愛車とともに眺望の良さも実現した空間設計に注目【ガレージライフ】

真っ白なポルシェ911 カレラSが夕景のガレージに収まる。

空間設計をするうえで大切なこと。それは生活シーンを思い描きながら、スケッチを重ねることだ。立ち位置、座る場所、視線……。心の目が捉えた絵が、オーナーの満足度をよりいっそう高める。
 
土地探しから始め、高台の眺望をひと目見て気に入ったFさん。この眺めを生かした家づくりをと、その思いを建築家の角直弘さんに託した。もちろん長年、憧れていたガレージハウスであることは必須だ。
 
そして完成した住まいは、リビングから空や眼下に広がる街並み、真っ白なポルシェ911カレラSが眺められる理想の空間に仕上がった。Fさんは、ソファに座ってグラス片手に美しい景色や、愛車の滑らかなボディラインを愛でるのが日課となったと満足そうに語ってくれた。
 
建築家選びはザウスに依頼


 
「建築家の方々の作品をいくつか見比べながら、自分の感性に合う方を選べるのが、ザウスのいいところ。私の性格を加味しながら建築家選びのアドバイスもしてくれましたし、土地探しも手伝ってくれたのは本当に助かりましたね。建築家の角さんはもちろん、大工さんたちもすごくいい人ばかりで、おかげで家づくりはスムーズに進みました」
 
「基本、お任せだった」というFさんに対し、プライバシーをしっかりと守りながらも、眺望の抜け感を巧みに利用した伸びやかな心地よい住まいを生み出すために、角さんは“外は閉じ、内に開く”という設計手法を用いた。
 
道路側からはシャッターを閉めればインナーガレージ・室内は遮断され、外にあるガレージ奥にも壁を設けることで、庭でくつろぐ姿がさらされることのないように配慮。
 
一方、インナーガレージとLDKはガラス窓で仕切り、さらに庭、ウッドデッキのあるテラスを囲むように配置することで、抜群の開放感をもたらしたのだ。


 
「このようなプランにしてもらったおかげで、お気に入りの眺望と愛車を眺めて過ごすという夢が叶いました。でも、設計図を見たときにひとつだけ懸念することがあったのです」とFさんは述懐する。
 
それはリビングとインナーガレージを隔てるガラス窓。その高さが天井面まで伸びておらず、途中から壁になっているのである。
 
これでは愛車があまり見えないのではないか? そんな心配を抱いたのだった。
 
だが、そのことについて角さんは「ソファに座ってくつろぎながら愛車を眺めるというシーンを頭に描いたとき、ガラス窓が天井面までくると、ガレージ内の余計なものまで目に入ってくると思ったのです。額縁の中に納まった一枚の絵画のように仕上げるためには、天井面まで伸ばさず、床面から1700mmの高さがベストだろうと」
 
最終的には施工中に窓の高さを現場合わせし、実際に座ったレベルからFさんに眺めてもらい納得してもらったそうだ。
 
「確かにこの高さだと照明やシャッターと言ったものが目に入ってこない。すごく愛車が綺麗に見えました。こういった細かな配慮や提案はさすがだなと思いましたし、すごく頼もしく思いましたね」とFさんは頷く。



2階には趣味の部屋も設置
 
この住まいには、もうひとつFさんの思い入れがカタチになった場所がある。それは2階に用意された趣味室だ。Fさんの趣味はクルマのプラモデルをつくること。
 
当然、細かな塗装もすべて行う本格派だ。そこで塗装用ブースを設けてもらい、ダクトが剥き出しにならないよう、造作家具で上手く隠してもらうようにお願いしたという。
 
「これまでは換気などの関係でなかなか思うように製作できず、買ってきたプラモデルが箱のまま積み重なっている状態でした(笑)。でも、これからは存分に趣味に没頭できると思うと、今から楽しみで仕方がないですね」。
 
完成し、暮らしてみてFさんが感じるのは、デザイン性と機能性のバランスの良さだ。デザインに偏りすぎた住まいだと、どうしても毎日の暮らしに不便さが生まれがちだ。一方、機能を重視しすぎると、デザインにマイナスの影響が出てしまう。
 
「生活を送る中で感じるのは、わが家はデザイン性も適度に洗練されているし、機能性も担保されている。そのバランスが絶妙だなと。建築家の優れた力量が、この心地よさを生み出してくれたのだと本当に感謝しています」

取材協力 / ザウス株式会社
https://www.zaus-co.com/

text / Shinji YUKI(結城伸士)

RECOMMENDED


RELATED

RANKING