MOBILITY

2020.11.06

「ランボルギーニ」「マクラーレン」をビカビカに! 磨きのプロが建築したスペシャルガレージを覗いてみよう【ガレージライフ】

作業、入庫中のランボルギーニ・アヴェンタドール

カーディテイリングという言葉はご存じだろうか? 
 
これは、クルマの洗車やコーティングだけではなく、クルマ1台1台に合わせて細部(ディテイル)までキレイにすることで、様々な特殊工具を使って仕上げる技術の総称のことだ。
 
長野県小諸市の『ヴァンキッシュ』は4 年前に開業した、プロフェッショナルなカーディテイリング専門店。
 
代表の大塚さんは昔からクルマが好きで、1963年型フォルクスワーゲン・タイプ3を所有していたほどのカーフリークである。
 
以前は別の仕事をしていたが、いつかはクルマに携わる仕事をしたいと東京の老舗カーディテイリングショップの門をたたいた。
 
その修業は1軒では終わらず、3 軒のプロショップを渡り、磨きのノウハウを蓄積させたという。
 
「1店舗だけだと、技術に偏りが出てしまうので、いろいろなショップの考え方を勉強したかったんですよ」とは大塚代表。
 
修業を終えて今から約4年前に『ヴァンキッシュ』としてスタート。順調に仕事を増やしてきたが、作業効率を上げるために新店舗の構想となった。

磨きのプロのガレージ、ランボ、マクラーレンの写真を見る

ライトや床の傾斜にこだわったプロのガレージ
 
長野県内に建築したとあるガレージハウスを訪問した際、細かな設計を見て同じ建築家で店舗を建築したいと、そのオーナーに紹介してもらったのがGarageLife Official Dealer の建築家、『Kurashima Design』の倉島さんであった。
 
スーパーカーのガレージ設計の経験が多いこともあり、細かな希望を出さなくても必要な要素をすぐ理解していただいたという大塚代表。
 
目指している店舗設計のベクトルが一緒で、大塚代表がこだわるライトの設置や、クルマの洗車スペースの水抜きなど、ディテールに関しても意見が一致。その結果、理想の作業スペースが確立されたという。
 
 カーディテイリングの世界は聞けば聞くほど奥が深いが、例えばライトによってボディを照らしてキズを探す作業が肝心で、ボディカラーによって照らすライトの色を変えるのだそうだ。

ボディの映り込みなどすべてはクルマのため
 
そこで重要なのがスポットライトで、このショップには特殊照明を30棟設置している。
 
倉島さんいわく、ボディカラーが濃いクルマほど黄色いライトが、シルバーや白いクルマであればホワイトのスポットライトが必要という。
 
いかにキズを見つけ、ボディを磨き上げるかがディテイリングのポイントなのだそうだ。
 
だから磨きスペースの内壁は、ボディの映り込みを考えてブラックのマット塗装で仕上げている。
 
クルマを洗車するスペースも、なだらかな傾斜をつけてクルマの真下から水が抜けるような設計に。
 
クルマの下に水溜まりがあると、せっかく洗車したクルマに水が跳ね返ってしまうのである。
 
また、磨き専用スペースと洗車専用スペースの間にはシャッターを設置し隔離できる設計に。
 
2つの作業スペース間で、お互いホコリが舞わないように配慮している。

建築家の経験が生かされた空間
 
そして作業スペースの真横には、クライアントが確認できるように待合室を設置。大きな窓も美術館などで採用されている反射を抑えた特殊なガラスを使用するなど、倉島さんの経験が活かされた設計が随所に見られる。
 
ちなみに、クルマ1 台のカーディテイリングはクルマのコンディションにより異なるが12 万円からとのこと。
 
クルマ1台を15時間近くかけて洗車し、3~7日かけて1台を仕上げ、代表のチェックを終えたクルマだけがクライアントに納車されるのだとか。
 
その技術は仕上がったクルマを見てもらえば一目瞭然。取材時にあったランボルギーニ・アヴェンタドールは1度目の磨きを終えて下地コーティング、クライアントの要望でプロテクションフィルムを施工し、再度磨きコーティングの作業をする予定なのだという。
 
クルマの仕上げへの執着はさすがの一言。プロが仕上げるカーディテイリングショップ『ヴァンキッシュ』の設備もさることながら、磨きのテクニックにも驚きの発見があった。

GarageLife 79

photo/Dan-KOMATSU(小松 男) text/Jun-ISHIHARA(石原 淳)

RECOMMENDED


RELATED

RANKING