MOBILITY

2020.11.20

プジョーの電気自動車「e-2008」で450kmの日帰り旅行! デザインも運転支援もグッドでコンパクト、電動SUVの大本命かも! 【Eマガジン】

プジョーの電気自動車「e-2008 GT Line」

プジョーの電動コンパクトSUV「e-2008」で約450kmの日帰り取材旅に出かけたのでレポートさせていただこう。

このe-2008は、100%電動パワートレインを搭載した日本初のBセグメントコンパクトSUVで、プラットフォームはガソリン車となる2008と共通。

居住空間やラゲッジスペースなどは電動、ガソリン車とも限りなく同一。使い方やライフスタイルにあわせて、電気モーターか内燃機関かを顧客が選択できる、新世代車両プラットフォーム「CMP」の上に成り立っている。

日本で発売されているSUVタイプの電気自動車といえば、テスラ モデルX、メルセデスベンツ EQC、ジャガー I-PACE、アウディ e-tronなど、ミドルサイズのSUVがメインなので、日本でのコンパクト電動SUVとなると、このe-2008が初となる。

しかし、迫力のあるヘッドライトとグリルや力強いボディのデザインから、バッと見の印象はそれほどコンパクトさを感じない。208ベースのSUV版というが、2台を実際に並べて比べると2まわりくらい大きく感じるほどだ。

【写真45枚】プジョー e-2008の詳細をチェック!

SUVというと、どのクルマも似たようなデザインに思えてしまうが、このe-2008はライオンの3本の爪痕をモチーフにしたという、フルLEDヘッドライトとアンダーデコレーション、EVである証であるカラードフロントグリルで一味違ったスタイルに見える。

軽快でパワフルかつ上質な走り!



お借りしたのはe-2008上級グレードのGT Line。いざクルマを走らせてみると、そのコンパクトから都内の路地でも運転がしやすい。そして圧倒的に静かである。

現在メーカーから発売されている電動SUVというと、航続距離を伸ばすため、どのモデルも床下に大容量のバッテリーを搭載している。

モーターも前後2モーターというモデルが多く、圧倒的パワーもあるがドッシリとした重さを感じるというのが常であった。また、どのモデルもトルクがあり加速に優れ静かだが、クルマの重みと安定感があり、軽快感というものはあまり感じない。

しかし、このe-2008はバッテリーを床下に積んでいることは共通しているが、そもそもコンパクトなので車重が軽くモーターもひとつ。バッテリーの配置バランスもあるのか走りが軽快なのだ。

バッテリー容量は50kWhで車重は1600kg。ガソリン車である2008の車重が1270kgなので、軽さはもちろんガソリンに軍配があがるが、最高出力は136ps(2008は130ps)で最大トルクは260Nm(2008は230Nm)とその分パワーはe-2008が高い。

高速道路でも今回走行した静岡のちょっとした峠道でも、軽快感とパワーはそのままに硬すぎず柔らかすぎずというサスペンションがどんなシチュエーションでも気持ちよくドライブさせてくれた。

3D表示のメーターや運転アシストも秀逸



プジョー独自の3D i-Cockpitに採用された小径ステアリングホイールも、軽快感をさらに増幅させているように感じたが、ステアリングの上に収まる3Dデジタルヘッドアップインストルメントパネルがまた、立体的で未来感にあふれている。

その表示モードは手元で表示を変えられるが、e-2008で特徴的なのは3Dデジタル表示の中にクルマが浮き上がり、運転中のバッテリーとモーターの電力配分が視認できるということだ。

スタート時はバッテリーから電気がモーターに流れ、回生ブレーキがかかると逆にモーターからバッテリーに電気が流れる様子が表示される。バッテリーの充電状況も美しく映し出され、とても手がこんでおり高級感を感じる。

ドライブモードは、スポーツ、ノーマル、エコから選べるが、エコでも十分に早く、電費のことを考えるとオーナーの多くは航続距離を重視したエコモードで普段ドライブすることが多いのではないかと思う。

また、驚いたのはADSAと呼ばれる先進運転支援システムである。E-2008には各所にCCDカメラ、レーダー、超音波ソナーなどのセンサーが装備され、運転をアシスト。

アクティブクルーズコントロール、レーンポジショニングアシスト、レーンキープアシストをONにすると半自動運転感覚で運転できてしまうのだ。

メーカーサイドはあくまでもドライバーの運転支援としているが、高速道路渋滞時のストップ&ゴーもまかせられるほか、一般道路でアクティブクルーズコントロールが作動するので、かなり運転が楽に感じる。

こうした運転支援やUI/UXは、説明書がなくともすべてを直感的に操作できるテスラ車が優れると個人的に感じるが、e-2008も最初は少しとまどったが慣れてしまえばどうということはない。

東京、静岡往復、SAでの充電もストレスなし



今回は都内から東名に乗り、静岡県の相良牧之原ICから少し走ったところにある、倉沢のお茶畑(太陽光発電パネルでソーラーシェアリングをしている)を訪れたのだが、満充電から都内をスタートし往復で約450kmを走破した。

e-2008の航続距離はカタログ値のJC08モードで385km、WLTP値で310kmということ。

行きに足柄SAで30分急速充電をし、帰りは牧之原SAと足柄SAで同じく30分ずつ、計3回充電し帰路についた。最後の30分はギリギリ走行可能距離が足りず充電したので、実際は30分も必要はなかった。

急速充電器やバッテリー残によって充電量はバラつきがあるが、今回は30分で11.1kWh〜17.8kWhを充電。30分の急速充電で航続距離にして約100km分を充電でき、東京から静岡への往復日帰り取材はとくに不便さを感じることもなかった。

全長、全幅とも日産リーフよりもじつは小さい!



コンパクト電動SUVというと、日本でもいよいよテスラ モデルYが発売を予定しているが、e-2008はサイズ、デザイン、走りや運転支援的にも、結構私は気に入ってしまった。

先にもふれたが、ボンネットが高い位置にあるからか、実際のサイズよりも車格が大きく立派に見えるるものの、コンパクトで運転がしやすい。

牧之原SAで初代リーフのうしろで充電待ちをしていたときに、全長がリーフとそれほど変わらず、実際は初代リーフより小さいという事実に驚いてしまったほどだ。(こちらはひとクラス上のクルマに乗っている感覚でいるため)

ちなみに、全長は4305mmで初代リーフは4445mm(現行リーフは4480mm)。全幅は1770で初代リーフと同サイズ(現行リーフは1790mm)。そう、現行リーフよりe-2008はコンパクトなのである。

ちなみに、全高は立体駐車場に対応した1550mmにしたということで使い勝手に優れるはず。リアシートも足元に余裕があり、ラゲッジスペースも撮影機材やトランクを積むのに十分であった。

試乗したGT Lineというパッケージはシートにアルカンタラが使われステッチの色使いなども凝っていて、デザインの楽しさや所有欲もきっと満足させるのではないかと思う。

中には航続距離がやっぱり心配と感じる方がいるかもしれないが、これ以上航続距離を増やすには必然的にバッテリーをその分搭載しなければならず、軽快感は失われ値段も高くなる。

e-2008の価格は今回試乗したGT Lineが468万円でAllureが429万円。テスラ・モデル3が511万円(スタンダードレンジ)〜、日産リーフが332万6400円(S)〜なので、電気自動車を検討したいという方にはじつにちょうどよいコンパクト電動SUVが登場したといえる。

プジョーの電気自動車にはコンパクトなe-208もあり気になるところだが、こちらの試乗はまた近日お届けしたい。(陰山惣一)

【Eマガジン】

文:陰山惣一 写真:近藤浩之

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