MOBILITY

2020.11.22

日産のEV「アリア」はコーナー入り口でFR、出口でFFのように走行可能! 2021年中旬発売、世界一の乗り心地とは?【Eマガジン】

e-4ORCEにより、日産ならではの走りが楽しめるとする「アリア」

2021年中旬に発売が予定されている、日産の電動SUV「アリア」。発売までに時間があるが、その開発ストーリーをCLUB ARIYAのメールマガジンコンテンツ「日産アリアを生み出したマイスターたち」で楽しむことができる。
 
アリアに搭載され、モーターによる4輪制御システム「e-4ORCE」を生み出したパワートレイン・EV技術開発本部、平工良三 エキスパートリーダーのインタビューが掲載されていたので、紹介させていただこう。
 
電気自動車の乗り味というと、とかくメーカーごとの差別化がしにくいのでは? という話もあるが、e-4ORCEを搭載した「日産 アリア」でしか味わえない乗り味について、とても興味深い内容が記されている。

【写真44枚】日産アリアのディテールを見る!

コーナー入り口ではFR、出口ではFFのように走れる!


 
平工良三氏によると、一般的な4WDは、前後輪の駆動力を適切に配分しているものの、加速時は加速に適した制御、制動時は制動に適した制御しかできないとのこと。
 
ただ「日産 アリア」のe-4ORCEは前後に独立したモーターを搭載しているため、駆動力を前後に配分するのとは別な方法で、駆動力を緻密に制御できるのだとか。
 
「例えば、コーナーでステアリングのキレを良くしたいと思ったら、コーナー手前でブレーキを踏んでフロントに荷重を移動(ノーズダイブ)させます」

「ブレーキを踏んでいるので当然クルマは減速しますが、e-4ORCEはフロントモーターを回生させて前に荷重をかけながら、リアモーターを駆動させることができます」
 
「つまり減速せずに荷重移動するので、コーナーを素早くクリアできます。このアクセルとブレーキを同時に踏んでいるような動きは、従来のクルマでは絶対にできない制御です」
 
まさにEVならでは、日産ならではといった制御がアリアには搭載されているようだ。

「また、e-4ORCEはコーナリング中に各車輪にかかる荷重をモニターしながら自在に変えることができます」
 
「例えば、コーナーに進入する時はFRのほうがクルマの挙動が良くなり、コーナーの出口ではFFのほうが安定するという特性がありますが、e-4ORCEは車両状況をモニタリングしながら駆動配分や荷重配分をコントロールし、コーナー入り口ではFR、出口ではFFのように走ることができます」

「他にも減速時のノーズダイブやコーナリング中のロールを抑えることで、すべての乗員が快適に移動できるようにしました」
 
「しかも応答が速いモーターは制御をリアルタイムで変えられるので、ドライバーはクルマの制御に気づかず、運転が上手くなったと思うでしょう」
 
モーターの乗り味に「日産らしさ」

今までのように動力がエンジンの場合は、直列やV型などいろいろな種類があり、排気量や気筒数もさまざま。燃費がいいもの、パワーが出るものなど、多くの特徴があり、自動車メーカーごとに味付けも異なる。
 
「モーターの乗り味は一般の人にはわからないくらいの差しかありません。そこで“日産らしさ”を出すためには、その使い方を徹底的に工夫する必要があります」と平工氏は続ける。
 
「これこそ日産が最も得意とすることです。日産は初代リーフを出した頃からモーター制御の新たな可能性を考えていました。ノート e-POWERに搭載したe-POWER Driveはその入り口でした」
 
「日産 アリアの商品戦略を考えると、単にモーターを前後に2つつけて『すごいですよ』ではなく、勝つためにやるべきことを考えて、日産のアイコンとなる商品にしたいと思いました。それがe-4ORCEです」

「日産 アリアはSUVですので、悪路でも力強く走れる4WD性能をイメージする人もいるでしょう。しかしe-4ORCEは従来の2WD/4WDという概念ではなく、2つのモーターを使ってどれだけ操縦安定性を高められるかを追求した技術です」
 
「その意味で、自信をもって日産アリアは世界一のクルマですと言うことができます。お客さまにはそんな難しい話は気にせず、日産 アリアの心地いい走りを楽しんでいただけたらと思っています」
 
「e-4ORCEを開発したエンジニアとしてあえて言うなら、高速道路やワインディングを楽しむのはもちろん、街中の普通の道を普通に走ってみてもらいたいですね」
 
e-4ORCEは従来の制御技術と比較して限界性能は飛躍的に向上しているものの、平工氏はいつか使うための技術だけでなく、いつもの運転のための技術だと考えているとのこと。
 
運転すると「あれ? なんかいいな」と感じ、長く「日産 アリア」に乗ると、別のクルマを運転した時に違和感を覚えるかもと続け、「やっぱりこれじゃないとダメだ」という、長年連れそう伴侶のような存在になれるクルマになるはずと締めくくっている。
 
【Eマガジン】
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