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2021.01.18

高騰! 「ヴィンテージ・ロレックス」クロノグラフ1930〜60年代、どれを選ぶ? 【ヴィンテージライフ】

’53 OYSTER TRIPLECALENDER CHRONOGRAPH “KILLY” Ref.6036 フランスのアルペンスキー選手、ジャン =クロード・キリーが愛用したことで、キ リーウォッチと呼ばれる超希少モデル。 ムーブメントにはバルジュー72をベース としてトリプルカレンダー機構が搭載さ れた72C。ケース、文字盤ともに素晴 らしいコンディション。 Cal.72C、 18KYG、36㎜、手巻き

ロレックスクロノグラフの代名詞といえばデイトナということになるが、今回ヴィンテージウォッチショップ「プライベートアイズ」のコレクションから紹介させていただく時計は、それ以前のクロノグラフたちである。

1915年の誕生から、多くのスポーツモデルをリリースしてきたロレックス社は、1929年にロレックス初の2レジスターワンプッシュクロノグラフRef.2021をリリース。

この時代のムーブメントはバルジュー22を採用し、今回紹介しているRef.2705のようにドレスウォッチ系のケースデザインが主流の時代であった。

同じ頃、ロレックスが最初のアンバサダーとして選んだのは、イギリスのジャーナリストでレーサーでもあった、マルコム・キャンベル卿。

彼は1935年にロレックスのオイスターを着用してレーシングカーを操り、地上最速の時速300マイルを樹立している。


デイトナの名前は、モータースボーツの代名詞ともいえるフロリダ州のデイトナインターナショナルスピードウェイに由来。

キャンベル卿はデイトナスピードウェイ創立以前のデイトナビーチで世界新記録を5回も樹立していることから、ロレックスとデイトナとは不思議な縁があったのかもしれない。


1930年代からクロノグラフをリリースしてきたロレックスだが、デイトナの名前を冠したモデルを世に送り出すのは1960年代。

1930〜60年代のクロノグラフを並べてみると、小ぶりでなんともいえない気品があるため、昨今のマーケットでも品薄で高騰しているという理由も納得できる。

【写真6枚】ヴィンテージロレックスクロノの逸品を見る


1930年代〜60年代のロレックスクロノたち


1930年代〜60年代のロレックスクロノたち

さて、クロノグラフにロレックスの代名詞オイスターがはじめて採用されたのは1939年のRef.3481で、当時のバブルバックのエンジンベゼルを装備したRef.3668などが登場。

その後ついに、12時間積算計を追加した3レジスター オイスター クロノグラフRef.4048がリリースされ、1940年代高級腕時計の代名詞は3レジスタークロノへとなっていく。


1947年になると「ダトコンパックスモデル」として、今回紹介させていただいている"Ref.4767、6036"いわゆる"キリーモデル"と呼ばれたモデルが3レジスターの派生モデルとして登場することになる。


今回ギャラリーで紹介させていただく時計は30年代のドレスウォッチ系クロノ、40年代の2レジスター、50年代の3レジスターから60年代のプレデイトナというラインナップになっている。

年代を追ってみていただくと、次第にロレックスらしいイメージに変貌していく様子がよくおわかりいただけるであろう。


1950年代の3レジスタークロノグラフは、のちにデイトナにも搭載されるムーブメント、バルジューの72を使用していることから、プレデイトナと呼ばれることもあるものの、デザイン的にはどこかドレスウォッチっぽい面影が残っていることがおわかりいただけるはずだ。

1950年代後半にリリースされたRef.6238(写真は1965年製)と1959年製造のRef.6234を比べてみると、前者はタキメーターがダイヤルにプリントされ、よりモダンな印象に変貌。


まさにプレデイトナといった印象を持つモデルとなっている。そして、ついに1963年。ベゼルにタキメーター備えDAYTONAの文字をあしらった初代デイトナが登場するのだ。


デイトナ以前のロレックスクロノを一同にし、そこから好きなモデルを選ぶ贅沢。ヴィンテージ ウォッチショップ「プライベートアイズ」はそんな夢も可能である。

取材協力:プライベートアイズ


VINTAGE LIFE  vol.18

photo:Yasuhiro Yokosawa text:Soichi Kageyama

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