MOBILITY

2021.03.04

【旧車芸人】「千原ジュニア」さんが「330セドリック」に乗る理由!  初めてのクルマは「ポルシェ」!?

乗り始めて15 年以上。傍から見ていてもその“ 馴染みっぷり” は半端なものではなく、周辺の世界をガラっと変 えるだけの力がある。それでいてイキっ てない。これは今日昨日の俄か旧車乗りには絶対真似のできないものだ。

イキってない美学―。

 
千原ジュニアさんのクルマ選びをひとことで言えば、そんな世界観だろうか。

これ見よがしに高価な外車を乗り回すわけではなく、今から年近く前に作られた日本の高級車を何食わぬ顔で走らせる―。

 
しかし、それでいてジュニアさんとセドリックのコンビは周りの空気を変える何かを持っている。


お気に入りは楕円形のヘッドライト
動物のような眼差しと漆黒のボディが昭和を連れてくる。



 「俺、15の時からこの世界に入ってるんで、いわゆるみんなが青春を謳歌する時期に、学校にバイク雑誌持ってきて友達と“このバイクが良い、あのバイクに乗りたい”みたいな思春期を過ごしてないんですよ」

ジュニアさんと言えば、昨今では現在の愛車である330型の日産セドリックをTV番組に登場させたり、かつてバイク事故で大怪我をした経験が知られるなど、免許を取る日を指折り数えて待つような、生まれついてのクルマ&バイク好きという印象が強い。

しかし、実際のところはちょっと違うようだ。

「19くらいの時に、ようやく吉本でご飯が食べられるようになって、“ほんなまあ、免許でも取り行こうか”ってなったんです。でもその頃はすでに大阪で仕事を忙しくさせてもらっていて、免許を取るとなると、寝る時間削って教習所行くしかないみたいな感じで……」

「それで途中で挫折しないように“クルマを買って納車される前に免許を取ってないといかへん”という状況に自分を追い込むために先にクルマを買ったんですよ」

【写真15枚】似合い過ぎ、ジュニアさんと330セド!

ポルシェ356スピードスターが最初のクルマ



免許取得前に買ったのは、真っ赤なポルシェ356のスピードスターのレプリカ。ド派手なクルマだったが、それを大阪時代は日常の足にしていたという。

「性能がどうとか歴史がどうかそういうことじゃないですね。顔が良かったってだけです(笑)その頃はテレビ局も青空駐車場がザラやった上に、そのクルマ、鍵もついていなくて、収録終わってクルマに帰ってくるとプレゼントとかファンレターとか車内に置かれてることなんか、よくありましたね」

そして仕事も軌道に乗り、東京進出も現実のものとなる。

「23の時ですね。そのポルシェに乗って上京したんですよ。その後も大阪と東京、二、三回はアレで往復しました。今考えると信じられないっすよね。あんなクルマで(笑)。屋根は閉まりましたけど雨降ったらビッチャビチャでしたから。走ってる途中にヒューズ飛んでヘドライト点かなくなって、次のパーキングエリアまでペンライト咥えて走ったなんてこともありました」

しかし、東京進出も順風満帆とはいかなかった。

一時は仕事も減り、お気に入りだったポルシェも置き場の関係から手放さざるを得なくなる。クルマの次にジュニアさんが選んだのはバイクだった。

千とJrだから、Z1000 J

「買ったのはカワサキのZ1000Jってバイクですね。俺、名字に“ 千”がついて、ジュニアだから“J”、ならちょうどいいかって(笑)。まあ、ちょっと普通に選ぶようなバイクじゃなかったんで、みんなに“なんでそこ行くねん!”ってよく突っ込まれました。雨の日もカッパ着て現場に行ってましたね。吉本の若手なんで勝手に現場行って、仕事して、勝手に帰れって感じですよね」

その後、ジュニアさんはまさにこのカワサキZ1000Jで事故に遭い、バイクも廃車、よもや芸人生活も終わりか、という窮地に立たされることになる。

「事故から1年くらいは足を引き摺って歩くような生活でした。さすがに周囲にもバイクはとめられてましたから、それでクルマを買うことにしたんですよ。27 の時ですね」

「コンビニでクルマの雑誌買って眺めていたら、古いクルマは元から好きだったんで、あ、コレええな~、330か、ってなって。それで買ったのが今の330(セドリック)です。理由ですか? 俺が3月30 日生まれだからですよ。2月30日生まれだったら230(330型のひとつ前の世代のセドリック)買ってたんじゃないですかね(笑)」

330セドリックという、ともすれば非常にマニアックな車種でありながら、ジュニアさんがこのクルマを選んだ理由は実に単純明快だ。

Interview & Text:Makoto Ukai  Photo:Takeshi Okamoto

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