MOBILITY

2021.06.10

630坪! 巨大「ガレージ」拝見! 「ポルシェ」「2000GT」など16台! ここは巨大秘密基地だ!【ガレージライフ】

その昔イギリスで放映され、世界中で人気を誇った特撮テレビ番組「サンダーバード」。エレベーターによってクルマを地中から出し、発射するシーンが記憶に新しい。

そんな特撮テレビで見た基地のようなガレージが、大阪に完成した。クルマはすべてエレベーターならぬ、リフトによって出し入れができ、2階に格納されたクルマのラインナップはこれまた珍しいクルマばかりであった。

アーチ型の弧を描いたガレージは準工業地帯の630坪の敷地に建築され、普通ではガレージとは思えないほどの巨大な秘密基地のような建物である。

はじめて敷地内に足を踏み入れてガレージのシャッターをくぐると、クルマのためだけに建てたガレージということが痛感されるほどスケールが大きな物件。

このガレージは2020年11月に竣工。軽量鉄骨で組まれた巨大なアメリカンスタイルの秘密基地ガレージだ。

オーナーのAさんは、10年前に購入したポルシェ356SCからクラシックカーの魅力に取りつかれ、クルマを増車してきた経歴を持つ。

コンセプトは所有したクルマすべての車検を取得して、ドライブできるようにメンテナンスすることだという。


【写真24枚】巨大! 「サンダーバード」ガレージを見よ!

基地のようなガレージには、希少なクルマが16台。

今までは住宅街の中にあったガレージを借りていたAさん。

クルマの出し入れをするときのエンジン音や排気ガスに対処したくても、賃貸のためカスタマイズができないなど不便があったため、ガレージを建築しようと2016年に決意したという。

知り合いに依頼して見つかったのは、工場が立ち並ぶ騒音を気にしなくていい630坪の敷地だった。

所有しているクルマ16台の愛車が収納できること、そしてセキュリティのためにクルマはすべて2階に収納することとし、1階はフリースペースにするなどの構想を建築施工業者に依頼。

しかも2階にはロフトを設けて、クルマを眺めることができるようにするという、壮大なプランだった。これはAさんが3年かけて考えた理想のプランで、自らスケッチして建築担当者にリクエストしたものだという。

Aさんは仕事の関係で海外のガレージを拝見したり、ミュージアムに足を運ぶ経験などもあり、デザインが美しい箱にクルマを保管したいというイメージが頭にあったのだという。

2階にクルマの出し入れをするためには4柱リフトが必要とわかり、大阪のリフト専門メーカー『マザーズ』に相談。サイズに合わせた4柱リフトをオーダーすることになった。

2階やロフトへは螺旋階段で上がるようにし、2階には愛車を格納。

排気ガスがガレージ内に充満することを想定して工業用の有圧換気扇を5基設置と、排気ガスを強制的に排出する仕組みを考えて、自作したファンをすべてのクルマに装着できるように工夫した。

そしてアール状のルーフには断熱材を入れているがエアコンを完備させ快適な空間に。

ライトはクルマを照射できるように1〜3階で250個のスポットライトと蛍光灯が設置された。まるでミュージアムのような巨大なスペースであるが実用的にガレージとして使用することが前提となっている。

細かなことを考えて、用意したガレージ設備

約24㎡のロフトからは愛車を眺めることができるほか、スチールのサインがすべて重ならずに見渡せるよう配置し、それに合わせてライティングが施されている。

また、床面の塗料のおかげで汚れが付着しないほか、スリップ防止の役目も担っている。さらに、バッテリー上がりを防止するCテックを導入したため、床面には電源も確保している。

すべてAさんが、友人のNさんと考えたプランだ。壁面にディスプレイされるアンティークのサインは、海外で購入して輸入したもの。すべて本物にこだわってレストアが施されたものばかりだという。

そして2階のガレージに保管されているAさんの愛車は、ポルシェにはじまりフォルクスワーゲン、国産旧車といったドライバーの手の入れ方によりクルマが反応するような、旧車たち。中でもポルシェ924 カレラGTや、トヨタ2000GTなど自動車博物館に展示されているようなクルマが並んでいる。

Aさんいわく「大量生産されたクルマよりも、職人が魂を吹き込んで造ったクルマが好きなんですよね」と、希少車を揃えた理由を教えてくれた。

それにしてもこのラインナップは、まさに海外のコレクターでもなかなか手に入れられないクルマばかり。根気よく探すにしても、コンディションのいいクルマを手に入れる知識と人脈が必要と推測する。

そして4月、クルマに携わる友人たちを招いてのガレージお披露目となった。敷地にはポルシェ、ミニ、フォルクスワーゲンに乗った、カーショップを通じて知り合った友人たちを招いて、ちょっとしたオフ会のような状態に。

誰もがはじめて見た、スケールの大きなガレージに驚きを隠せなかった。しかもきちんと整備されている上、整然とグループに仕分けされて並んでいた希少なクルマたちに、皆一喜一憂だった。

【写真24枚】ポルシェ、ワーゲン、200GT……。垂涎の旧車コレクション

「クルマ好きが集まる場を提供し、クルマを走らせるツーリングなどが開催できたらいいですね」とはAさん。

現在でも困ったこと以外は自分たちでクルマの調子をみているとうから驚きだったが、将来は隣接したガレージにもメンテナンスするためのリフトを導入して、自分たちでクルマの整備をしたいと考えているそうだ。

昔から思い描いていたガレージを手に入れ、次の目標に向けて目を輝かせていたAさん。

ミュージアムのようなスケールでありながらも個人所有という、Aさんのとんでもないスケールのガレージに格納されるクルマたちは、いつでもターンキーを捻ってエンジンを始動できるコンディションで、その時を待っているのであった。



PLANNING DATA

施主: Aさん
構造: RC 造、一部木造
外壁仕上げ:コンクリート打ちっぱなし
内装仕上げ:クロス、ブリックレンガ ほか
敷地面積:約1,188㎡
延床面積:約924㎡

愛機:1957年式タイプ2 21W
   1964年式タイプ2 15W
   1972年式タイプ3 ファストバック
   1971年式いすゞ・117クーペ PA90
   1969年式ニッサン・シルビアCPS311
   1970年式トヨタ・2000GT
   1965年式トヨタ・S800
   1956年式ポルシェ・356A
   1964年式ポルシェ・356C
   1970年式ポルシェ・911L
   1981年式ポルシェ・924 カレラGT
   1993年式ポルシェ・968SC
   1980年式ポルシェ・944ターボ
   1962年式ダイハツ・ミゼット
   1968年式マツダ・K360
   1968年式マツダ・T600


OWNER’S CHECK

・一番気にいっているところは?

 2階のロフトからガレージの全容を眺めることができ、クルマをみながら楽しい話ができることが最高の幸せです。

・ちょっと失敗したところは?
 電圧の使用量を上げておけば、もっといろいろな電気を。

・次の夢はなんですか?
 テスラ製スポーツカーなどEVを導入してみたいという願望もあります。


【写真24枚】ロフトからのご自慢の眺め!

ガレージライフ Vol.88

Photo/Keigo-KIMURA(木村圭吾)  Text/Jun-ISHIHARA(石原 淳)

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