MOBILITY

2021.09.24

「アバルト」欲しい! 最新「595」と中古100万以下「500」を徹底比較! どっちを買う? 【Tipo】

手前はアバルト500ベースグレード、奥はアバルト595コンペティツィオーネ。

今、アバルトは売れに売れているという。中古車はもちろん、新車の販売も好調だ。

なぜ今、アバルトがこれほど注目されているのか? 気になる人、多いんじゃない?

ここではカーライフスタイル雑誌「Tipo」の特集「クルマを買おう! クルマで遊ぼう」より、アバルトの選び方を紹介しよう。

アバルトお勧めな理由は何かって? そんなの簡単だよ。単純明快、可愛くて、速いから! ……それだけ? そう、それだけ! でも、そのシンプルさが大切なんだ。

なぜならアバルトは、色んな理由をくっつけて、変に自分を納得させて買うクルマじゃない。実用性を考えたら車内は狭いし、後ろに人や荷物が載せられるイタ車が欲しいなら、パンダや500Xの方がよっぽど現実的。

純粋な速さが欲しいなら、スイスポ買った方がいい。アバルトにはごっついセミバケ付いてるけど、座高は高いしドラポジも変。スポーツハッチとしてはチンクのディメンジョンがじゃまして、いい所ってあんまない(笑)。

でも、そこが逆にキャラなんだ。小さなボディで走り出せば普段の道がとっても広くて、ハンドル切ればノッポな重心をうまく走らせるのが楽しい。時代錯誤にガオガオ吠える1・4ターボを踏み込めば、体感速度は激速!

アバルト500系は、考えて買っちゃだめ。「世界一可愛いチンクエチェントでカッ飛びたい!」と直感的に閃いたヤツが、自分を表現するために買うクルマ。それがアバルトだと思う。

そんなアバルト500系は登場が2009年からと歴史もそこそこ長いから、チューコ車も豊富。乗り出し100万円を切るところから選べるんだから、ワクワクするじゃない?

というわけでここからは、100万円以下のアバルト500 と、最新の595コンペを乗り比べ。どっちがどう楽しいのかを、見てみよう!

【写真14枚】アバルト595、500のディテールを徹底比較!

アバルト500、後でイジればいい!?



アバルトの魅力は速さだ! なんて言っておきながら、実はアバルト選びでそれほどパワーにはこだわる必要はないとボクは思っている。なぜなら最初期のアバルト500でも135psの出力だから、1110 kgのボディなら十分元気に走ってくれるのだ。

もちろん高回転になるほどトルクが盛り上がって、カツーン! と吹け上がる“らしさ”が欲しいなら現行595コンペの新型タービンは魅力。実際パワーは45ps(!!)も上乗せされてるから、瞬発力だって三枚くらい上手。

でもプロのクルマ好きとしては、そこにプライオリティを感じないのである。今回細かい変遷までは調べられなかったけど、初期型500から現行595まで1.4リッター直列4気筒「321A」ユニットの基本は一緒。

もし速さが欲しくなったら、そのときタービンとECUをチューンすればいいじゃない、と思うからだ。あっ、排気系もか。もしかして冷却系も!?(汗)。

最初から充実したスペックをメーカークオリティで手に入れたいならコンペがいい。けれどチューニングは後からでもできるし、135psのままでもかなり幸せ。常に踏み倒す愉しさを満喫するなら、速さは適度でいい。

逆に気をつけたいのは、足まわり。アバルトは500時代から、ベーシックモデルのモッチリとした足まわりがそのノッポなボディを操るのに一番適しているとボクは感じている。さらにいうとタイヤサイズも、15インチくらいでいいんじゃないか? とすら思う。

ベーシックモデルの足回りもグッド!



ハンドルを切ればパキッ! と反応するクイックさが気持ちよいのは判るけど、本当に速く走らせるのに必要なのは、荷重移動したときの穏やかさ。

ブレーキ踏んでもしっかりじわっと制動Gを受け止めて、これをリリースしながらハンドルを切ってもロールがゆっくりなら、重心の高いボディでもオツリを食らわない。その重心移動をさえ利用して、気持ちよく向きが変えられる。その上乗り心地だって良い。

ロードスターより10㎜も短いアバルトのホイールベースは、足まわりを固めるほどに路面の凹凸やうねりでピッチングを誘う。

そういう意味で言うとコンペの足まわりは、普段使いにはちょいハード。いつだって全開! なんて使い方ならフラットライドを保てても、普段の道やワインディングを走るなら、ベーシックモデルのしなやか足がいいとボクは思う。

コンペのサスペンション剛性は、キャラ重視かつその速さを超高速域まで担保するためにフィアットが与えたものだと推測する。

というわけでもし自分がアバルトを手に入れたなら、エンジンや補機類、駆動系の程度を確保した上でなるべく安価な個体を見つけて、ちょっとお疲れ気味な足まわりをリフレッシュする。

今なら13~15年モデルを対象にメーカーがリフレッシュキャンペーンを行ってるみたいだし、もちろんド初期モデルを手に入れて、自分好みにコツコツ仕上げるのも楽しみのひとつだろう。

つまりアバルト500系は、どのモデルを手に入れても楽しめる。何より大切なのは「アバルトに乗りたい!」というハートなのである。

Tipo 379号 特集「クルマを買おう! クルマで遊ぼう!」はアバルトチューニングの最前線も紹介、詳しくは以下をクリック!




取材協力

コレツィオーネ 
http://www.collezione.co.jp/

ガレージエスト
http://www.garage-est.co.jp/

文:山田弘樹 撮影:内藤敬仁

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