アリタとコルビーは、アメリカを旅していた。目の前に広がる広大な自然、道端で見かけたさりげない植物や出会った人々との交流を写真に収め続ける旅を。行き先は別段決めていないが、いつも自然と決まってしまう。アメリカを舞台にした2人のロードトリップ。サブタイトルは、「自由」という単語がふさわしい。
最初に選んだ移動方法は、とても単純なものだった。つまり、それは「足」。背負ったバックパックに生活必需品の全てを入れて、バスやバイク、時にはトゥクトゥクや馬の背に揺られながら、心の赴くままに旅を続ける。それは、幼い子供の頃に憧れた「冒険の日々」だったと言っていい。
そう、それは確かに自由そのものだった。何物にもしばられる事なく、移動手段を選択する。必要最低限の荷物と生きる事で生まれる気楽な毎日。
それは同時に、1つの問題を生み出す事となる。
「旅をいつまで続けていけるのだろう?一体私たちは、どこまでいけるのだろう?」
交通手段のおよばない自然を体験したい。レイルの走らない極地、ハイウエイの通らない砂漠に行ってみたい。アフリカの大地、その先に広がる荒野にはどんな風が吹いているのか。
そして、新たなパートナーが2人のロードトリップに加わった。
トヨタ・トロフィ。世界が認める傑作中の傑作である。
トロフィとは、いわゆるランクルの北米モデルに付けられていたニックネーム。二人が手に入れたのは、32年前に生産された極初期のモデルである。いわゆるFJ40系。我が国で「ヨンマル」と呼ばれているように、海外でも「フォーティ」という愛称で親しまれている人気シリーズだ。
海外での日本車人気については今さら述べるまでもないが、ランクルの存在感は別格と言っていい。郊外のフリーウエイではもちろんのこと、クルマの故障が命に関わる極地において、メイドinジャパンの信頼性は何物にも代え難いのだ。近年流行の生活四駆とは生い立ちを異にする生粋のオフローダーは、荒野を目指す二人に新しい翼を与えることとなった。
「シーラtheグリーンビースト」と名付けられたFJは、荒々しい乗り心地と、悪路をモノともせずに駆け抜ける高い走破性を発揮。そして、天井にはルーフテントとソーラーパネル、車内には冷蔵庫を備える2人のスイートホームとなった。
1台の旧いトラックの登場で、2人の旅は新たな章に足を踏み入れることとなった。交通網の届かない荒野にも、シーラと一緒ならたどり着く事ができる。オレゴン州からアルゼンチンを目指した2人を乗せてシーラは大陸縦断の旅に出発。車窓を通して広がる景色は、2人のレンズを通してフィルムに記録されていく。アリタとコルビー、そしてシーラのロードトリップは、まだまだ終わらない。
HUNT vol.11
photo:Alita & Colby/text:Yoshiro Yamada
special thanks:Wander With Me(http://www.wanderwith.me/)
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