2015年11月に会社として発足したばかりの株式会社プロット。野生鳥獣の生態調査や捕獲、肉の解体・販売などを行う、いわば狩猟を生業とする会社である。そしてプロットが実際に肉や工芸品を販売する店舗が「猟師工房」だ。5人の猟師が所属しており、罠は地元・埼玉県飯能市を中心に90か所、その他土日には地元猟師と共に、犬を使った巻き狩りを行っているという。
「以前は東京・表参道でアパレル関係の仕事をしたり、地元で索道張りをしたり。狩猟歴は10年ほどですが、いつかこれで飯が食えれば……と思っていました。それがやっと実現した形ですね」
そう話してくださったのは、猟師工房の原田祐介さん。40代前半と猟師業界では若手だが、その経験の長さで培った豊富なコネクションを生かしてここまでたどり着いた。現在猟師工房で販売しているのは、鹿の角を用いた雑貨と、鹿や猪のペットフードなど。食肉解体施設との提携を行っており体制は整っているが、震災直後に近隣の鹿肉からセシウムが検出されたため、現在は販売を行っていない。数値が基準値内に収まったのを確認次第、販売する予定だ。
見た目も名前もインパクトのあるお店のおかげか、早速テレビ取材が入ったり、大きな話題を呼んでいる。
「うちの存在を知った北海道の猟師さんが『自分とこじゃどうにもならないから』と、鹿の角などを送ってくださるようになりました。近所の猟師さんからは『俺が死ぬ前に譲るから、アンタのとこで使ってくれよ』と、狩猟に関するいろんなモノを持ってきてくれたり」
狩猟の現場に長く身を置き、お店を始めたからこそ、鹿や猪が日本人に古来から身近な存在であることもわかってきた。
「お囃子で使われる摺り鉦(すりがね)を叩くシモクというバチのようなモノは、鹿の角で作るのだそうです。また、学者さんが鹿の角を買って行かれたことがあります。木や金属ではなく、鹿の角が一番掘るのに適しているんだそうです」
命を奪う以上、全てを生かしたいと話す原田さん。現在は、通常は捨ててしまう鹿の胃に糞やくず肉を入れてコンポストにし、かぶと虫を育てる土壌にしようと挑戦中だという。
HUNT vol.11
猟師工房
address:埼玉県飯能市白子498 tel:042-978-5801
営業日:水~日曜日 営業時間:10:00~17:00
http://www.ryoushikoubou.com/
photo&text:Yoichi Sakagami
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